女子チャンピオンズリーグ(CL)決勝が26日に行われ、なでしこジャパンDF熊谷紗希が所属するリヨンはヴォルフスブルクにPK戦の末勝利し、2015−16シーズンの欧州女王に輝いた。この試合の最優秀選手に選ばれた熊谷のコメントを、UEFA(欧州サッカー連盟)の公式サイト『UEFA.com』が伝えている。
同試合では、開始早々にリヨンが先制点を挙げたが、試合終了間際にヴォルフスブルクが同点に追いついた。延長戦でも両者決め手を欠き、タイムアップ。PK戦の末、リヨンが3度目の欧州制覇を成し遂げている。熊谷はフル出場し、PK戦では優勝を決める5人目のキッカーを務め、チームに貢献した。UEFAが選出するプレイヤー・オブ・ザ・マッチにも選ばれている。
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熊谷は試合後、「特にヴォルフスブルクが残り2分で追いついてきてからは、本当に厳しかったです。予想した通り、タフなゲームになりましたけど、最後はなんとか切り抜けられました」と、120分でも決着がつかなかったゲームを振り返った。
PK戦では、決めれば優勝が決まる3−3の場面で、熊谷に順番が回ってくると、相手GKの動きを見極めて冷静に逆を突いた。同選手は「いつもこんな感じで(長い助走をとって)ペナルティを練習しています。この状況で、キーパーがまずどう動くか見極めるためなんです」と普段の練習が実を結んだことを明かしている。
この試合を最後にフランス代表MFアマンディーヌ・アンリ、同代表MFルイザ・ネシブ、スウェーデン代表MFロッタ・シェリンの退団が決定しているリヨン。熊谷は「もちろん退団は悲しいです。試合前に彼女たちのために絶対に勝つと誓っていました。感情をうまくコントロールして、試合開始から終了まで集中できたと思います。今は幸せな気持ちでいっぱいです」とコメントした。