「この季節、何を着たらいいかよく分からないよね〜」が口癖のようになっている私。
真夏、真冬以外はしょっちゅうこれをつぶやいている。
天気予報で「明日の最高気温は○度」と言われても、それってどれくらいの気候だっけ?
半袖?長袖?上着は必要?生足?タイツを履いたほうがいい?ストールや巻き物は必要?
30数年生きてきて、いまだにその時々のジャストな服装がつかめていない。
ただ単に学習能力がないのか、それとも毎年の異常気象のせいなのか。
大人でさえ毎日のように、「今日何を着て出かけたらよいだろう?」と悩み、出先で「今日は厚着しすぎた」「予想より寒かった」と失敗を重ねているのに、子どもに何を着せればよいのかはさらに難易度が上がる。
筆者の娘は昨冬の生まれなので、この秋は初めての季節。急激に朝晩冷えるようになったし、昼間は外に出ると暑いときもある。しかも今月は台風が何度も来て変則的な気候となり、いわゆる秋晴れはなかなか堪能できず。
当たり前のことではあるが、娘はまだ喋れないので、「この服じゃ寒い?暑い?ちょうどいい?」ときいても返事が返ってくることはない。
娘が生まれてすぐ、まだ入院中のこと、助産師さんに「ミルクをあげたのに寝ない。どうしたら泣き止むんだろう?」と相談したところ、「赤ちゃんはお腹が空いても、逆にお腹がいっぱいで苦しくても泣くし、ほかには眠くても、抱っこして欲しくても、暑くても寒くても、おむつが濡れてて気持ち悪くても泣くよ」と言われて呆然とした経験がある。
暑くても寒くても泣く。
そうか、不快な気持ちを泣いて訴えかけているのだ!
その時は目からウロコだったけど、実際10ヵ月育ててみて、「今寒くて泣いてるんだ」「暑くて不快で泣いてるんだ」とピンときたことはほぼゼロ。
お腹が空いたんだな、眠いんだな、抱っこしてほしいんだな、くらいしか記憶にないんだけど……。
子どもに着せる服の最適解、というのはあるようでいてないに等しい。
どの地方に住んでいるかでも異なるし、ライフスタイル、例えば移動手段は車が多いのか、もしくは公共の交通機関メインなのか、頻繁に外出するのか、家にいることが多いのか、さらに外出する時間帯によっても異なるので、一概に「この季節にはこれを着せましょう」というガイドラインは思ったほど役に立たない。
夏場でも洋服の下に肌着を着せるかという議論については、「汗を吸うために肌着は必須」派もいれば、「1枚でも薄くするために肌着は要らない」派もいる。
これは親の好みもあるし、大体赤ちゃんにも個人差があるもんね……。
でも何となく、「うちの子の洋服の着せ方、これでいいのかな?」と心配になって、友だちに会うたびに、「今の時期何着せてる?」は定例の会話になりつつあるし、某大型掲示板の「今日何着せる」スレを毎日読み込んでいるほどだ。
諸説あるけど基本的に私が参考にしているのは、
・大人より一枚少なく
・手足で放熱するので室内では靴下は履かせない
の2点。
子どもは体温も高いし「厚着させない」のは間違いではないのだろうなと思っている。
でもユニクロではヒートテックやフリース素材がバンバン売っているし、「こんな厚着させるものなの?」と困惑しているところに、祖父母たちの、「寒くなってきたから暖かくしてね!」と「風邪引かないようにね!」というプレッシャーもあり、「これじゃやっぱり薄着すぎかな……」と自信を持てずにいる今日この頃。
寝るときの格好はさらに難しく、布団をかけても必ず蹴飛ばしているし、そもそも敷布団の外側に転がりだしているので、そのうち寝冷えしないかと心配にもなる。
また、子どもの洋服の難しさといえばサイズだろう。
生まれる前は、「子どもが成長が早いからすぐ服もサイズアウトして着られなくなるよ」ということをよく聞かされていたのだが、正しくは「すぐ着られなくなる」というより、「着られなくなるタイミングが読めない」のだと気づいた。
同じサイズでもメーカーやブランドによって作りの大きい小さいがあるし、成長するペースも個人差がある。サイズ60は大体何ヵ月くらいまで、70は何ヵ月くらいまで、というのもやはり「目安」だ。
均一に大きくなっていくわけではないから、表示どおり着られるわけではない。何たって成長「曲線」だもの。
来年用にと思って夏のセールで買ったものが現段階でジャストサイズだったりするし、あまり着せられないまま小さくなってしまい、もっと着せればよかったと思う洋服もちらほら。
かと思えば、新生児期から着せているものが今でもまだ余裕があったりで、ほんと「読めない」のである。
でも貧乏性なので、セールで安くなっていると買いたくなってしまうし、気に入ったデザインで少し大きめのサイズを見つけると、「来年用に!」と思ってしまう。
「来年どれくらい大きくなってるか分からないんだから買い過ぎは禁物!」と制しつつ、「でも1枚くらいいいよね?」と、買いたい気持ちには逆らえない。
早く冬のセールにならないかな〜と、ちょっと気が早すぎるけどすでに年末年始が楽しみになっている。
真貝 友香(しんがい ゆか)ソフトウェア開発職、携帯向け音楽配信事業にて社内SEを経験した後、マーケティング業務に従事。高校生からOLまで女性をターゲットにしたリサーチをメインに調査・分析業務を行う。現在は夫・2012年12月生まれの娘と都内在住。