北陸新幹線の開業に向けて余念なし? P.A.WORKSも本拠を置く富山県南砺市が仕掛けるクリエータープラザ(仮称)とは

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2014年06月13日 08:10  おたぽる

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おたぽる

『恋旅〜True Tours Nanto』公式HPより。

 2015年春の開業が迫る北陸新幹線。それに向けて6月1日より富山県は、東京駅にて「東京駅スーパージャック」事業を開始した。この「東京駅スーパージャック」は富山県内の観光PRとして、関連する広告を駅構内に1カ月間展開する事業となっている。14日からは富山を舞台とした映画『春を背負って』も公開になることから、そちらと関連させた広告などで余念がない。



 富山県は、高岡市が『ドラえもん』などの故・藤子・F・不二雄さんの出身地、氷見市が『怪物くん』などの藤子不二雄Aさんの出身地でもあることで知られている。また最近では、県内を舞台とした作品として、12年にアニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』が公開されたことも記憶に新しい。同作で監督を務めた細田守さんは同県中新川郡上市町出身で、劇中で主人公・花たちが暮らすことになった古民家のモデルが同町にある。古民家は映画を契機として巡礼客も増え、保全活動にもつながっている。そうした地縁もあることから、富山市の高志の国文学館ではアニメやマンガに関する展示もたびたび企画されている。



 そして、同県南砺市に本拠を置くアニメ制作スタジオ・P.A.WORKSもある。地元を舞台としたものではテレビシリーズ『true tears』があるが、昨年はスマホアプリでエリア視聴を活用した『恋旅〜True Tours Nanto』を公開した(現在は各話前編がエリアフリーとなっている)。この『恋旅〜True Tours Nanto』は、市内各地でもエリアによって見られる話が異なっていることから、現地ガイドの役割も担っている。公開から1年、同市の田中幹夫市長は5月8日の定例会見にて、一定の効果があったと述べている。



 一方、田中市長は6月2日の定例会見で、来年秋に市内の城端ハイウェイオアシスにクリエータープラザ(仮称)の開設準備として、補正予算案に1438万円を盛り込んだことを明らかにした。この事業は北陸新幹線の開業を機に、人材の誘致を図る目的となっている。アニメだけには限らないとはいえ、今後どのような施設となるのか注目される(ちなみに北陸新幹線は来春の開業では石川県金沢市までだが、今後25年春に福井県敦賀市までの開業が予定されている。石川県の『花咲くいろは』と福井県の『グラスリップ』を制作したP.A.WORKSにも余念のなさが垣間見える)。



 なお、城端ハイウェイオアシスは城端サービスエリアに隣接している。そのため、どちらかというと東海北陸自動車道からのアクセスが便利である。東海北陸自動車道は2008年の全線開通によって、愛知県一宮市から富山県砺波市を縦貫することになった。東海北陸自動車道のルートのほとんどは岐阜県となっているが、岐阜県を舞台としたアニメも多い。『のうりん』の美濃加茂市、『氷菓』の高山市、『ひぐらしのなく頃に』の白川村などの聖地に寄りながら北上するのも楽しいだろう。
(文/真狩祐志)



■『恋旅〜True Tours Nanto』
http://www.koitabi-nanto.jp/
■南砺市
http://www.city.nanto.toyama.jp/



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