僕らのアニキと大王が、今だから話せるアニソン業界黎明期の裏話&ガチンコ・アニソンバトルを展開!「六本木大決戦!ロボット軍団Z まんがまつり 水木一郎 対 ささきいさお」レポ

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2014年06月17日 22:10  おたぽる

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おたぽる

©六本木大決戦!ロボット軍団Z まんがまつり製作委員会

 アニメソング界の"アニキ"こと水木一郎と、アニメソング界の"大王"ことささきいさお。日本のアニメ史、いやテレビ文化史において重要な存在である二人のシンガーが、6月1日、昨年11月にオープンしたばかりのEX THEATER ROPPONGIにてツーマンライブ「六本木大決戦!ロボット軍団Z まんがまつり 水木一郎 対 ささきいさお」を開催した。意外にもこの二人だけでライブを行うのは初というタッグは、この日、お互いがこれまで歌ってきたロボットアニメソングを競い合うように熱唱。3時間近くに及ぶアニソンバトルを繰り広げた。



■みんなが愛したロボットソング連発!



 1970年代より数多くのアニメソングを歌い続けてきた二人だが、彼らの代表曲と言ったらやはりこの曲だろう。ということで、ライブは水木の歌う「マジンガーZ」やささきの歌う「ゲッターロボ!」などダイナミック企画アニメの主題歌からスタート! 当時のオープニング映像もスクリーンに登場というからファンにはたまらない。生バンドによる演奏と迫力の映像。そして二人のアニソン・ヒーローの姿に会場のテンションも一気にヒートアップ。会場に集った老若男女も、「マジンゴー!」「ガン!ガン!ガン!ガン!」とこぶしを上げながら大合唱だ。のっけから会場の一体感がハンパない!



 まずはテレビサイズで主題歌を立て続けに歌った二人は、一息つきながらMCを開始したわけだが、歌に負けず劣らずトークも冴えわたる。長年の付き合いである二人の思い出から、仲の良さをうかがわせる他愛ないジョークの掛け合いなど、このままずっと聞いていたくなるような軽快なトークが繰り広げられた。



 ちょっと長めのMCで会場の空気が和んだところで、ライブは再開。ここからはフルサイズで互いのロボットソングが披露された。水木は「おれはグレートマジンガー」「鋼鉄ジーグのうた」など、『マジンガーZ』以外のダイナミック企画作品主題歌の他、「コン・バトラーVのテーマ」「行け!コン・バトラーV」をパワフルに歌い上げる。



 そして観客とともに、会場を揺らすほどの「V」コールを叩き込んだかと思うと、対するささきは「とべ!グレンダイザー」「不滅のマシン ゲッターロボ」「大空魔竜ガイキング」といった代表曲を披露。男性が聴いても、思わずドキッとしてしまう美しくも力強い低音ボーカルに魅了された。



■泣けるバラードからまさかのデュエットまで......感動と興奮の後半戦



 ここまでアッパーな楽曲が続いたこの日のライブだが、それだけがアニメソングじゃない! ということで、中盤からは大人の渋みと色気を感じさせるバラードソングも登場した。



『UFOロボ グレンダイザー』のパイロット版的劇場用アニメ『宇宙円盤大戦争』エンディング主題歌「もえる愛の星」をささきが歌えば、劇場版『マジンガーZ対暗黒大将軍』挿入歌の「わが友マジンガーZ」を水木がやさしく歌い上げるという具合に、物語を彩ったナンバーが続々登場。タイトル連呼や、ストーリーをリリックに反映させるといった分かりやすさ以上に、作品の持つ思想やメッセージを楽曲に込めることで、普遍的な楽曲へと昇華させる......。そんなアニメソングが本来持っていた可能性を示すかのような楽曲の数々と、それをまっすぐに歌い上げる二人の姿に感動を覚えたのは筆者だけではないはずだ。



 その一方で、二人のトークもますます冴えわたる。今でこそ生バンドでのライブが当たり前のアニソン業界だが、かつては各自、カラオケテープを持ち込んで歌っていたため、オペレーターが誤ってほかの歌を出すことが度々あったというエピソードや、海外のコンベンションに参加した際に現地では未放送だったアニメの主題歌にもかかわらず、会場が合唱に包まれて主催者はもちろん、自身もびっくりしたという感動のエピソードなど、長年アニメソング業界を支えてきた二人だからこそ話せるトークに観客席も大盛り上がり。



 そんなライブも後半戦に入ると、ロボットソングから少し離れて、『宇宙海賊キャプテンハーロック』から主題歌「キャプテンハーロック」と屈指の人気曲「むかしむかし」を水木が、『宇宙戦艦ヤマト』から主題歌「宇宙戦艦ヤマト」と「真赤なスカーフ」をささきが歌い上げ、意外な選曲にファンから感嘆の息が漏れた。



 興奮冷めやらぬ間に「ゲッターロボ號」「立て!闘将ダイモス」など、再び熱いロボットソングが登場。ここからラストスパートが始まる。そしてクライマックス直前にハイタッチを交わした二人は、「超常スマッシュ!ギンガイザー」「斗え!ゴライオン」といったかゆいところに手が届くラインナップをメドレーで連発。本編ラストは、マジンガーZ、ゲッターロボ、グレンダイザーが共演した劇場用アニメ『グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦! 大海獣』主題歌「いざ行け!ロボット軍団」が飾った。互いが主題歌を担当したロボットたちの名前が歌詞に盛り込まれている、勇壮なロボットソングをデュエットする水木とささきの姿に、みな熱狂した。



 アンコールでは、水木、ささき両名による「マジンガーZ」が披露され、ライブは大きな盛り上がりの中でフィナーレを迎えるのだった。最後にガッチリと固い握手を交わした二人の姿に、誰もが惜しみない拍手を送ったのは言うまでもない。



 アニメソング界の歴史を刻み続けてきた二人は、これからもリヴィング・レジェンドとして活躍していくことだろう。そう確信させる感動のツーマンライブであった。なお、この日のライブの模様は後日、CS放送「テレ朝チャンネル」で放送されるとのことなので、気になる人はぜひともチェックしてみようゼェーット!
(取材・文/有田俊)



■「六本木大決戦!ロボット軍団Z まんがまつり 水木一郎 対 ささきいさお」セットリスト
1.マジンガーZ(水木一郎)
2.ぼくらのマジンガーZ(水木一郎)
3.ゲッターロボ!(ささきいさお)
4.合体!ゲッターロボ(ささきいさお)
5.おれはグレートマジンガー(水木一郎)
6.勇者はマジンガー(水木一郎)
7.鋼鉄ジーグのうた(水木一郎)
8.コン・バトラーVのテーマ(水木一郎)
9.行け!コン・バトラーV(水木一郎)
10.とべ!グレンダイザー(ささきいさお)
11.宇宙の王者グレンダイザー(ささきいさお)
12.不滅のマシン ゲッターロボ(ささきいさお)
13.大空魔竜ガイキング(ささきいさお)
14.星空のガイキング(ささきいさお)
15.もえる愛の星(ささきいさお)
16.わが友マジンガーZ(水木一郎)
17.キャプテンハーロック(水木一郎)
18.むかしむかし(水木一郎)
19.宇宙戦艦ヤマト(ささきいさお)
20.真赤なスカーフ(ささきいさお)
21.ゲッターロボ號(水木一郎)
22.父をもとめて(水木一郎)
23.すきだッダンガードA(ささきいさお)
24.立て!闘将ダイモス(ささきいさお)
25.メドレー(超常スマッシュ!ギンガイザー(ささきいさお)〜超人戦隊バラタック(水木一郎)〜さがしに行かないか(ささきいさお)〜斗え!ゴライオン(水木一郎)〜戦いの詩(ささきいさお)〜Zのテーマ(水木一郎)〜いざ行け!ロボット軍団(水木一郎・ささきいさお))
EN1.空飛ぶマジンガーZ(水木一郎)
EN2.ゲッターロボ!(ささきいさお)
EN3.マジンガーZ(水木一郎・ささきいさお)



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  • …って事は、夏の『スーパーヒーローMAX』で放送か。こいつは要チェックだ!
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