『CLANNAD』本編の中盤を支えるヒロインといえば、やはり「一ノ瀬ことみ(いちのせことみ)」ちゃんでしょう。全国トップレベルの学力を持ちながら、「○○なの」という語尾や「いじめっこ?」という口癖からも窺える幼さは、皆さんのハートを掴むこと間違いなしです。
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■ひらがな3つで「ことみ」、呼ぶときは「ことみちゃん」
さて、私がことみちゃんを「ことみちゃん」と呼ぶのには理由があります。それは、彼女が読書に没頭している間は「ことみちゃん」と呼ばない限り、一切反応を示さないから。「一ノ瀬」や「ことみ」と呼ばれても知らんぷりですが、「ことみちゃん」と呼ばれると、あたかも今相手を認識したかのように反応します。実はこれは小さい頃に死別したお母さんから呼ばれていたことに由来する(と、私は勝手に思っている)のですが、そのちょっとぼんやりとした雰囲気は「守ってあげたい」という庇護欲をかきたてられます。
■本来は明るいけれど少し人見知り
本編で主人公である朋也(ともや)に出会うまでは、学校の図書室で本の虫になっていたことみちゃんですが、ひょんなことからお友達作りを始めることになります。しかし初対面の人と話すのは緊張するのか、朋也の友人たちを前にしても隠れるばかり。「(目の前にいる人に)まずは挨拶からだ」と朋也に言われても「こんにちは、朋也くん」と挨拶してしまうほどです(ちなみにこのやり取りは本編中3回行なわれ、最終的に朋也に「そのネタはもういい」と言われてしまいます)。しかしそこは頑張り屋さんのことみちゃん、朋也に考えてもらった自己紹介の文を読み上げる事から始め、少しずつお友達が増え、笑顔も増えていきます。
■大好きなバイオリン
ことみちゃんには読書以外にもう一つ趣味があり、それが幼少期に習っていたというバイオリンです。しかしながら・・・その腕前は別の意味で相当のもの(わかりやすく言えばドラえもんのしずかちゃんレベルといったところでしょうか)。吹奏楽部にあった古いバイオリンを気に入り、しばらく借りる事になったことみちゃんの演奏シーンは完全にギャグですが、「演奏会を開きたい」と考えそれに向かって努力し行動していく姿は、初期に登場した内気なキャラとはまるで別人のようで感動します。
こんなに明るくて可愛らしいことみちゃんですが、実は暗い過去を抱えており、その過去によるトラウマから一時期不登校になってしまいます。学校を辞める寸前までいってしまうのですが、朋也たち「お友達」に支えられて立ち直り、休日にはみんなで出かけるようになるなど、本来の明るさを取り戻していくストーリーは本当に泣けます。ぜひ本編を見て一緒に涙してください。
一ノ瀬ことみ(CLANNAD)の画像や関連記事はこちら★記者:凛廻(キャラペディア公式ライター)
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