【レポート】「iOS 8.1.1」でiPhone 4Sは本当に速くなるのか!?

71

2014年11月20日 12:32  マイナビニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

マイナビニュース

写真提供:マイナビニュース

●iOS 8.1.1で速くなる?
11月18日に提供開始されたiOS 8.1.1は、不具合の修正とセキュリティフィックスを中心としたメンテナンスリリースとしての要素が色濃い。iPhone 6でOTAアップデートしたときのファイルサイズも64.1MBと比較的小規模で(ただしiPad Airは364MB)、機能面での大変更は期待できそうにもない。


思えば、iPhone 4Sユーザにとって「iOS 8」は微妙な存在だ。OS X YosemiteベースのMacとのファイル転送をサポートした新生AirDropには非対応、OS XとiOS間でのアプリ連係を実現するHandoffも、サポートされるのは通話機能の共有のみだ。しかも、iOS 8にアップグレードすると、明らかに体感速度が低下する。アクションゲームなど高負荷な一部アプリを除けば、iOS 7でも快適に動作していただけに、アップグレードを実行したユーザから怨嗟の声が聞こえてくるのは仕方ないところだ。


しかし、iOS 8.1.1の説明文には「iPad 2およびiPhone 4Sでの安定性の向上およびパフォーマンスの改善が含まれます」とある。素直に解釈すれば、アップデートすればiPhone 4Sのパフォーマンスがアップする、ということだ。


そこで、iOS 8.1で動作しているiPhone 4S(16GB/au版)を利用し、iOS 8.1.1にアップデートする前後で操作感を比較してみた。定量評価のために、「Geekbench 3」と「PerformanceTest Mobile」という2つのベンチマークアプリも試している。あわせて参考にしてほしい。


●iOS 8.1.1にアップデートしていいのか
○パフォーマンスの差は「I/O」にある?


まずは定性的な評価からはじめよう。iOS 8.1.1にアップデートしたiPhone 4Sだが、結論からいうと確かに速くなったように感じられる。ホーム画面のフリックや通知センターの表示、ロックの解除やAppスイッチャーの操作などあらゆる場面で感じていた"引っかかり"は、確実に減っている。アプリを新たに起動した場合、表示し終えるまで若干待たされる傾向は残るが、iOS 8.0のときほどのストレスではない。iOS 8.1で多少キビキビとした操作性が、さらに一歩改善されたという印象だ。


しかし、最初に試したベンチマークアプリ「Geekbench 3」では、iOS 8.1とiOS 8.1.1の差はほとんど検出されなかった。Geekbenchは演算性能の測定に特化しているため、演算にかかわるライブラリ/フレームワークに変更はないことがうかがえる。


一方の「PerformanceTest Mobile」は、メモリとディスク、2D描画の項目で大幅なパフォーマンスの改善を確認できた。詳細は不明だが、UI全般がパフォーマンスアップしていることが錯覚でないとすれば、iOS 8.1.1においてUIKitやCoreImageといった2D描画に関係するライブラリに変更が加えられた可能性がある。


さらに、約20%スピードアップしたディスクへの書き込みもさることながら、わずか3%とはいえメモリへの書き込みも改善されていることから、基礎的なI/Oを担うライブラリの最適化が進んだとも考えられそうだ。ただし、今回のベンチマーク測定はiPhone 6など64ビット環境では測定していないため、最適化のメリットはApple A5(32bitバイナリ)に留まる可能性がある。


ともあれ、iOS 8.1.1にアップデートすることでiPhone 4Sの体感速度が多少なりとも改善されることは確か。まだ様子見を決め込んでいるユーザは、そろそろアップデートを決断してもよさそうだ。


(海上忍)



☆マイナビベアのミクシィ部屋で人気の記事公開中☆

このニュースに関するつぶやき

  • OS8.1とかいうと、PowerMacG3の白い奴思い出したわ。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(16件)

ランキングIT・インターネット

前日のランキングへ

ニュース設定