スマートフォンから折りたたみと展開を操作できるなど、様々な機能が盛り込まれた電動スクーターが登場した。
開発したのはイスラエルの企業であるGreen Ride社だが、この電動スクーターの名前は『INU』、つまり日本語の“犬”だった。同社のサイトには次のように説明されている。
INU is dog in Japanese. A faithful companion that is always by your side. Inu is not Japanese, but will surely become your best friend in the city.
簡単に訳すと、
『INU』は日本語の“犬”のことだ。いつでもあなたの側にいる、忠実な友です。『INU』は日本犬ではありませんが、必ずやあなたの街の暮らしでは最良の友になるでしょう。
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といった意味になるだろうか。そこまでいわれると、どのような電動スクーターなのか、俄然、興味が湧いてくるではないか。
僅か4秒で折りたたみを遠隔操作できる電動スクーター
『INU』は確かに忠犬のように、いつでも側にいてくれそうだ。電動スクーターだというのに、重量はわずか18kgでしかない。
しかも乗らないときは畳まれているので、場所を取らない。従って、いつでも側に置いておけるし、電車やエレベーターやオフィスにだって容易に持ち込めてしまう。
どのくらいコンパクトになるのかというと、使用時のサイズは幅300×奥行き1,500×高さ1,200mmだが、畳むとこれが、幅と高さは変わらないが、奥行きはなんと400mmになってしまう。
これなら駐輪場のないアパート暮らしでも、部屋に置いておけるだろう。
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このコンパクトボディにもかかわらず、走行時の時速は25kmで、3時間のフル充電で最大40kmも走行可能だ。
そして最大の忠犬ぶりは、『INU』はスマートフォンから指示を出せば、自動的に折りたたまれてしまうことだ。それも僅か4秒ほどでたたまれてしまう。
もちろん、展開もスマートフォンから操作でき、やはり4秒ほどで動作完了する。
これまで折りたたみ自転車などで、手が汚れたり、思わぬ力が必要になってしまうことが気になっていた人でも、とてもスマートに使うことができる。
その他の特徴としては、『INU』にはWi-Fiモデルと、SIMが挿せるモデルがあることだ。iOSとAndroidの両方のスマートフォンアプリと連動し、スマートフォンをドッキングさせることもできる。
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詳細が明らかではないが、ナビゲーション機能や、天気情報の表示機能が付く可能性もある。『Find my INU』と呼ばれる、自車捜索システムも搭載される。
都市生活者の、忠犬となる電動スクーター
既に予約注文が開始されており、さすがにこれだけの性能なので、価格は2,999ユーロからとなっている(価格が異なる3タイプから選べる)。公式サイトには、出荷予定は2015年5月と6月の間からと記載されている。
このハイテク電動スクーターは、高額だが街乗りには非常に魅力的だ。確かに都市生活者にとっては、“忠犬”のような相棒になるだろう。