時差ぼけの解消に関わる神経細胞を発見!

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2015年05月26日 19:10  QLife(キューライフ)

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ヒト以外の生物も時差ぼけに

 海外へ行ったときに時差ぼけになったことのある人は多いでしょう。時差ぼけは普段の暮らしの中でも、不規則な生活や夜間の交代勤務のときなどにも起こります。サマータイム制度のある国では、その切り替え時に時差ぼけになる人が多く、サマータイムを廃止しようという議論もされているそうです。

 また、時差ぼけは、人間だけではなく、体内時計を持つ様々な生き物によく見られます。そのため、時差ぼけ解消法の研究では人間以外の生き物が利用されることも。このほど発表された、時差ぼけの抑制法の研究成果では「ハエ」が使われています。

 この研究は、岡山大学大学院自然科学研究科の吉井大志准教授がドイツの共同研究者らと共に行ったもので、キイロショウジョウバエを使って、1日24時間のリズムを制御する「体内時計」に、脳内のどの神経細胞が関係しているのかを調べました。意外かもしれませんが、キイロショウジョウバエの体内時計のメカニズムは、ヒトと非常に良く似ているのです。

時差ぼけの回復に関わる神経細胞とは

 体内時計は光条件が変わると、新しい光条件に同調して時刻を合わせます。その時刻合わせには通常数日かかり、その間に時差ぼけの症状が現れます。ところが、キイロショウジョウバエは約1日で新しい光条件に同調できます。つまり、時差ぼけからの回復が早いのです。

 吉井准教授らの研究では、その理由について、体内時計の光同調を促進する「クリプトクロム」というタンパク質に着目。脳内のどの細胞にクリプトクロムがあると体内時計の光同調、すなわち時差ぼけ回復が素早く進むのかを研究しました。

 その結果、体内時計を構成する約150個の「時計細胞」の中で、約14個の神経細胞群にクリプトクロムが存在すると時差ぼけの期間が短くなることが明らかに。この成果をヒトに応用することで、時差ぼけの抑制方法が開発されるかもしれません。(林 渉和子)

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