糖質がないと脂肪は燃えない!?知っておきたい糖質摂取の重要性

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2015年07月01日 12:10  QLife(キューライフ)

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ロウソクの「芯とロウ」に似た「糖質と脂肪」の関係性

神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部栄養学科教授 鈴木志保子先生

 近年、ダイエットや健康維持のために、ランニングやウォーキングなど運動に取り組む人の数は増加傾向にあります。ところが、いくら運動しても、脂肪がなかなか減らないと感じている人も少なくありません。

 こうした方に、特に意識してもらいたいのが正しい栄養の補給方法です。運動後に、プロテインなどの良質なタンパク質を補給することの重要性は広く知られていますが、実は糖質の補給も重要です。多くのアスリートの栄養指導を手掛けた、神奈川県立保健福祉大学の教授で公認スポーツ栄養士の鈴木志保子先生は、「私が指導する選手たちには、よく『ロウソク』に例えて説明します。糖質が芯で脂肪がロウ。いくらロウに火を当てても、芯がなければ火は大きくなりません。芯となる糖質があることで、脂肪をエネルギーに変えることができるのです」と、スローカロリー研究会が都内で開催したセミナーで語りました。

 糖質は、身体の中にそれほど多くは蓄えられません。マラソンなど長時間を要する運動で、後半にパフォーマンスが落ちる原因の1つは、糖質が不足してしまうこと。糖質が不足することで起こる“ガス欠”を防ぐため、鈴木教授は2つのポイントを紹介しました。「まず、運動をする前に肝臓や筋肉のグリコーゲンを十分に補充すること。2つ目に運動中の糖質補給をよく考えましょう」(鈴木先生)

鈴木先生「血糖値を下げずに筋グリコーゲンをためやすい状態を」

 肝臓や筋肉にグリコーゲンを補充するには、時間をかけて糖質を補給することがポイント。「最初に吸収しやすい糖質を摂取したあと、できるだけ血糖値を下げずに筋グリコーゲンをためやすい状態を作ってあげることが大切です。例えば、運動直後に糖質とタンパク質が含まれたドリンクを飲むことで、運動によって失われた糖質が補給できます。そのあと、血糖値の正常範囲内で有効な糖質を補給するのが良いでしょう」と、鈴木先生。摂取する糖質の1つとして、パラチノースを紹介。「食物繊維が多い食品など低GIのモノを食べようとすると量が多くなってしまいます。それをパラチノースという糖で摂取すれば、量を抑えられて糖の補給も長く続くので、パフォーマンスの向上につながることが分かっています」と鈴木先生は語ります。

 運動中の摂取に関して、鈴木先生は「運動中にしっかりと食べることは不可能です。マラソン選手などトップアスリートには、グリコーゲン・ローディング※を行うなど、選手の身体に負担がかかる方法がとられていました。パラチノースを使うことで、急激に血糖値を上げずに、糖質の摂取が可能になりました。これは今までになかった方法です」と語りました。

 もちろん、糖質だけでなく他の栄養素にも気を配ったバランスの良い食生活とカロリー摂取量の調整が身体づくりの基本です。運動をするからといって必要以上の糖質やタンパク質を摂取しては元も子もありません。栄養を摂取する量、そして質にこだわり、健康維持や理想のボディメイクを目指しましょう。(QLife編集部)

※体内のグリコーゲンを一度枯渇させ、グリコーゲンを早急に回復・貯蔵する反応を利用して、大量の炭水化物を摂取し、効率よくグリコーゲンを貯め込む方法。

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