全日本ラリー選手権第7戦:奴田原が今季初優勝。新井敏弘が18年ぶりのタイトル獲得

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2015年09月24日 13:11  AUTOSPORT web

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シリーズ2戦を残して、JRCチャンピオンを獲得した新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)
全日本ラリー選手権(JRC)は18日〜20日、第7戦RALLY HOKKAIDOが行われ、奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が今季初優勝を飾った。また、ポイントリーダーの新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が2位に入り、JN6クラスのチャンピオンを獲得している。

 第7戦RALLY HOKKAIDOはアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)と併催される国内唯一の国際格式ラリー。ハイスピードグラベルと林道ステージを含む全17SSで構成され、総走行距離は741.66kmに及ぶイベントだ。

 18日はセレモニアルスタートの後、0.96kmのショートステージであるSS1が行われ、新井敏弘、鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)とスバル勢が上位を独占。勝田と同タイムの総合3番手タイに奴田原が続く展開となった。

 翌19日のデイ1から本格的なラリーがスタート。この日は朝から強い雨が降るウエットコンディションで争われた。総合首位の新井はSS2ではポジションをキープしたものの、ステージを1番最初に走行することから“水かき役”を強いられることに加え、タイヤのミスマッチも重なり、SS3以降は一時総合5番手まで順位を落としてしまう。

 新井に代わりトップに浮上したのはSS2〜で最速タイムを記録した奴田原。デイ1午前の走行を終えた時点で、奴田原は総合2番手の鎌田に対し1分13秒1の大量リードを築くことに成功した。また、順位を落とした新井もSS5、6でステージトップを獲得する粘りの走りをみせ、首位から1分39秒2差の総合4番手までポジションポジションを戻している。新井とチャンピオンを争う勝田範彦は新井と4.8秒差の総合3番手につけている。

 サービスを挟んで迎えたデイ1午後の走行では、奴田原と新井が交互にステージベストを獲得する激しいバトルが展開する。最終的にはデイ1の11SS中6SSでトップタイムを記録した奴田原が総合首位をキープ。1分50秒3遅れの総合2番手に新井敏弘が続き、総合3番手には炭山裕矢/保井隆宏(スバルWRX STI)がつけている。

 一方、デイ1午前の走行で総合2番手だった鎌田はSS8で電装系のトラブルでリタイアしたほか、総合3番手だった勝田範彦がSS8、9と連続でホイールを破損からタイヤ交換を強いられたため、総合8番手まで順位を落としている。

 20日のデイ2は、雨もあがり雲一つない青空が広がるコンディションとなったが、一部ステージは湿った路面も残る状態で争われた。この日は総合2番手の新井敏弘がデイ2に行われた6SS中4SSでベストタイムを記録する好走をみせたが、大量リードを持つ奴田原を捉えることはできず。奴田原が今季初優勝を飾るとともに、2年連続のRALLY HOKKAIDO制覇を達成した。総合2位は新井敏弘が獲得し、総合3位には炭山は続いている。

 2年連続のRALLY HOKKAIDO制覇に奴田原は「2年連続優勝、今シーズンは少しツキにも見放されたラリーが続いてきましたが、この優勝で勢いをつけて残る2戦も勝ってシリーズ2番手を狙っていきます」とコメントしている。

 また1997年以来18年ぶり、自身2度目のチャンピオンを獲得した新井敏弘は「シリーズタイトルをここで決めるということを強く意識し、デイポイントを獲得すべく最終日も攻めました。2位という結果は残念でしたが、タイトルを決めることができ良かったです」と喜びを語った。

 JN5クラスはデイ1をクラス2番手で終えた関根正人/竹下紀子(ミツビシ・ミラージュ)が優勝したほか、JN3クラスは岡田孝一/鶴田邦彦(マツダ・デミオ)が、JN2クラスは阿部敬珠/阿部祥吾(スズキ・スイフト)が優勝している。

 次戦の第8戦M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2015は10月16日〜18日に開催される。

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