3年周期で行われる「受療行動調査」
病気やケガの治療、健康診断などで誰もがお世話になる病院ですが、みなさんは自分が受診している病院に対してどこまで満足していますか?厚生労働省は、外来患者と入院患者を対象に、3年周期で「受療行動調査」を実施。患者の病院に対する「満足度」を調べています。
平成26年の調査では、調査日に受診した外来患者の57.9%が「満足」と答え、「不満」は4.9%でした。平成8年からの推移でも「満足」は5〜6割程度の水準を維持しています。入院患者では66.7%が「満足」と答え、外来患者より多い結果でした。
ところが、項目別では評価が変わります。「医師以外のスタッフの対応」「医師との対話」「治療内容」は満足度が5割を超えましたが、「診察までの待ち時間」では満足が28.1%で、不満は27.4%。「診察時間」も満足が38.8%と、他の項目より低い結果になりました。
じつは患者の満足度は高い?
それでは、実際の待ち時間はどの程度だったのでしょうか。「15分未満」が25%、「15〜30分未満」が24%、「30分〜1時間未満」が20.2%で、1時間未満が7割。診察時間は「3〜10分未満」が51.2%と半数以上で、「3分未満」が16.5%でした。
一方、医師の説明には、9割以上の患者が満足しています。病気の診断や治療方針に関する医師の説明を受けた患者は、外来で95.5%、入院で94.1%に達しています。しかも「説明は十分だった」と答えた患者は、外来で93.9%、入院で93.3%と高い満足度を示しています。
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医師の説明に対する疑問や意見も、8割以上が「伝えられた」と答えていることから、医師との信頼関係も築けているようです。不満が多い待ち時間も、実際はそう長くないことを考えると、病院は多くの患者の要望にしっかり応えているといえるかもしれません。(下玉利 尚明)
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