イーライリリー 50年以上のインスリン治療患者を表彰

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2015年11月09日 14:10  QLife(キューライフ)

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これまでに国内で88名が受賞した「リリーインスリン50年賞」

画像提供:日本イーライリリー株式会社

 11月14日の「世界糖尿病デー」に先立って、日本イーライリリー株式会社は11月5日、東京都内で第13回「リリーインスリン50年賞」授賞式を行い、インスリン治療を50年以上継続している糖尿病患者11名を表彰しました。同賞は、糖尿病患者の長年にわたる治療の努力をたたえるため、1974年に米国で設立、日本でも2003年に開始されたもの。受賞者のこれまでの苦労や療養するうえで家族、主治医が大きな支えとなったことなどが紹介されると、会場は大きな拍手に包まれました。今回を含め、日本での受賞者数は計88名となっています。

 式典には、受賞者6名が出席。一人ひとりの療養生活での経験が紹介され、そのうち小学6年で糖尿病と診断された男性については、小学校、中学校、高校時代は学校行事にほとんど参加できなかったが、大学入学後に自己注射を行ってから自由度が増し、クラブ合宿や旅行に参加できるようになったことが示されました。このほか、30歳で発症した男性は糖尿病患者に勇気を与えるために自身の経験などをまとめた本を出版したこと、4歳で発症した女性は物心がついたときにはすでにインスリン注射がないと食事が取れない状態だったが、これを“障害”ととらえずに前向きに過ごしてきたことなども紹介されました。

100万人超のインスリン注射患者に「勇気」「希望」

 祝辞に立った日本糖尿病学会理事長で、東京大学大学院 医学系研究科教授の門脇孝先生は、「受賞者の方の話を聞いて、自己注射の仕組み、製剤が開発されてきたことがいかに重要であったかをあらためて知った」と医療技術の向上の重要性を指摘。「何よりも重要なのは、糖尿病と向かい合って、勇気と希望をもって、前向きに歩まれた受賞者の方の継続的な努力。皆さまの50年の歴史は、インスリン注射を行っている100万人を超える患者さんに大きな勇気と希望を与えた」と11名のこれまでの努力をたたえました。

 また、日本糖尿病協会理事で、公立昭和病院 内分泌・代謝内科部長の貴田岡正史先生は、受賞者とその家族、主治医らに敬意を示したうえで、「インスリン製剤とデバイスの進歩により、最初非常に苦労したことも最近は負担が減り、継続する垣根が低くなっていくのではないかと思う」と話しました。(QLife編集部)

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