エコカーとして高い普及率を誇るトヨタ『プリウス』。
1997年12月の初代モデル発売以降、派生モデルの『プリウスα』を含めた世界販売台数は、昨秋時点で既に約400万台に達している。
2012年1月にはプラグイン・ハイブリッドシステムを採用したプリウス『PHV』が登場。
そして、今月9日にはバッテリーやハイブリッドシステムの改良に加えて、乗り心地が改良された4代目となる『新型プリウス』が発売され、来秋には気になるPHVモデルも新型に切り替わる予定のようだ。
さて、本稿ではそんな気になる次期『プリウスPHV』の登場を前に、今一度現行『プリウスPHV』の特徴についておさらいをしておきたいと思う。
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プリウス「PHV」と「HV」の違いは?
『プリウスPHV』はいわゆる“充電できる”プリウスとして知られている。
HV(ハイブリッド車)もPHV(プラグインハイブリッド車)も共に1.8Lエンジンを搭載しているが、大きな違いは駆動用2次バッテリーの容量が拡大されている点だ。
HV用の約3倍となる4.4kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。
これにより、20km程度の距離までなら、エンジンを使わずにモーターのみで静粛な走行が可能(JC08モード:26.4km)。
減速時のエネルギー回生(発電)システムにより、状況次第ではさらに航続距離を伸ばせる可能性も有る。
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例えば、日々の近距離の通勤や買い物程度なら充分EVとして使える。
一方、HVの場合はモーター走行が主として発進時に限られ、発進後はエンジン走行に切り替わる。
PHVには、回生エネルギーの出し入れが早いリチウムイオンバッテリーが搭載されているため、特に加減速の繰り返しが多い街中では効率よく充電が行われる。
もちろん、バッテリー残量が減っても、ピュアEVのようにハラハラしなくても通常のHVとしてエンジンによる走行が可能だ。
日常の充電は通勤先が現実的?
満充電までの所要時間は、AC200V電源で1.5時間、AC100V電源なら3時間。
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マンション住まい等の場合、充電環境がPHV購入の際の足かせになる事が多いが、通勤先で充電設備が利用できれば、フル充電でEV走行を楽しむことが出来る。
高速道路では、最高速度100km/hまでモーター走行が可能。EV走行とHV走行の燃費を複合したPHV燃費は61.0km/Lとなっている。
ひとことで言うなら「PHVは、HVとEVのいいとこどりをしたクルマ」、それがプリウスPHVだ。
現行『プリウスPHV』の価格は、売れ筋のSグレードが294.5万円となっており、バッテリー増量等で同グレードのHV(238.6万円)比で+56万円の価格設定となっているが、CEV(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費)補助金(最大12万円)も利用可能だ。
次期モデルでは、モーター走行による航続距離が倍増するとの噂も有り、こちらも大いに期待したい。
【参考・画像】
※ トヨタ プリウス PHV ※ プリウスPHV開発責任者が語る環境への想い
【動画】
※ GAZOO トヨタ・プリウスPHV 試乗インプレッション – YouTube
※ プリウスPHVで始まる新しいカーライフ 近距離は電気自動車 – YouTube車