妊娠中の母親のDHA・EPA不足が胎児の脳形成に影響

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2015年12月14日 14:10  QLife(キューライフ)

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オメガ3不足で大脳新皮質が薄く

 “頭が良くなる”栄養素ともいわれ、魚介類に多く含まれるDHAやEPAなどオメガ3脂肪酸。一方大豆油や鶏卵にはオメガ6脂肪酸が多く含まれており、この2つの脂肪酸の摂取バランスが健康の上で重要ということがわかってきています。

 現代人の食事では一般的にオメガ6が多すぎで、オメガ3が欠乏しがちとされています。妊娠中にこのように偏った脂肪酸摂取を行うと、胎児の脳形成に影響があるほか、成長してからも過剰な不安行動を見せることが、東北大学大学院医学系研究科の研究で明らかになりました。

 研究チームでは、妊娠しているマウスにオメガ6が多くオメガ3が不足しているエサを与え、生まれた仔マウスの脳を解析しました。すると、情動や記憶に関わる大脳新皮質が薄くなっており、脳機能を担う神経細胞の数が通常よりも減っていることがわかったのです。

DHA不足が将来的な不安行動につながる可能性

 その原因について調べたところ、仔マウスの脳でオメガ6とオメガ3の代謝物のバランスが乱れ、神経細胞を生み出す能力が低下したことが判明。研究では、将来的な情動への影響を調べるため、生後10日目以降のマウスに標準的なエサを与えて経過を観察しました。

 すると、生後の早い時期から標準的なエサを与えたにもかかわらず、成体になると過剰な不安行動を示したのです。母親のマウスが妊娠中に摂取した脂肪酸は、仔マウスの脳形成に影響を及ぼしただけでなく、将来の情動も左右する可能性があることも判明したとしています。

 従来、日本では魚介類が多く食べられてきましたが、特に若年層で魚離れ、食事の欧米化が見られるなど、“オメガ6過多”の食事になりつつあります。そんな中、今回の研究は、オメガ3が減少傾向にある現代の食生活を見直す、よいきっかけになるのではないでしょうか。(下玉利 尚明)

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