パーソナルコンピュータ、『Apple I』が世の中に登場してから約40年。
その間、Appleは音楽配信サービスやスマートフォン、タブレット販売などを展開、コンピュータがありとあらゆるサービスに埋没することにより社名はApple ComputerからAppleに変化している。
そしてIoTブームにより、ありとあらゆるものの中にコンピュータが入り込もうとしている現在、高性能な超小型コンピュータが激戦区になっている。
64ビットCPU採用の15ドルコンピュータ
『PINE A64』が衝撃的なのは、その性能と価格だ。
採用したCPUはクワッドコア採用のARM A53 64ビットプロセッサ、1.2GHz駆動にもかかわらず、たったの15ドルから入手できる。
|
|
また、ボードだけならスマホと同等とサイズも小さく、発想力次第でいかなるデバイスにも仕込めるほどだ。
この衝撃的なパフォーマンスは、現在人気の『ラズベリーパイ』の強力なライバルとなりえる。
インストールできるOSは Android 5.1 Lolipopや ubuntu Linux、スマートホームを実装する openHABなどで、Androidでは 170万にも及ぶアプリを使うことが可能だ。
拡張性も高く、HDMI、USB、イーサネット端子や拡張バスを備える他、WiFiやbluetoothなどのネットワークボードを搭載することも可能。カメラ端子、LCD端子、タッチパネル端子をもつモデルも用意されている。
4Kビデオを楽に再生できる性能をもつだけに、発想力次第でさまざまな応用が考えられる、まさにIoT時代の申し子と言えるだろう。
|
|
第2のAppleになれるか?
『PINE A64』は『Kickstarter』でファンドを募集するスタートアップだが、脇を固めるアドバイザーが豪華だ。
Apple Computerの12番目の社員であるDaniel Kottke氏をアドバイザーとして迎え、『Apple I』になぞらえてその潜在能力をアピールしている。
Appleは文字通り世界を変えたが、この『PINE A64』は世界を変えられるだろうか。
40年後に振り返ることができるかどうかは、プロジェクトの成否にかかっている。
【参考・画像】
|
|
※ PINE A64, First $15 64-Bit Single Board Super Computer – Kickstarter
【動画】
※ PINE64 – World’s Most Affordable 64-Bit Single Board Computer. – YouTube