LINEというメッセンジャーアプリは、日本では驚異的な普及を遂げた。
実を言うと、LINEは日本と韓国を除くとメジャーとは言いがたい。東南アジアの若者の間では人気だが、世界の主流はやはりFacebookメッセンジャーかWhatsAppだ。
ただ、いずれにせよ、メッセンジャーアプリは、もはや各分野のビジネスを左右するほどの存在になっている。日本ではLINEという前提なしに、ビジネスを語ることはできない。
特に運送業界では、こうしたメッセンジャーアプリとの連携が急ピッチで進められている。
不在票はもういらない
宅配大手のヤマト運輸は、1月19日からLINEとの連携サービスを開始した。
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昔は荷物の受取人が留守にしている場合、隣家の住人にその荷物を預かってもらっていた。だが今では、そういうこともしなくなった。代わりにポストに投函された不在票を見て、ドライバーに電話をかけるという、少々面倒な作業をするようになっている。
此度のヤマト運輸とLINEとの事業は、こうした手間を省くものとして期待されている。
受け取り日時、場所の確認や変更、もちろん荷物の配送依頼もLINEで行なうことができる。
物流と情報
こうして見ると、メッセンジャーアプリと運輸業界は非常に親和性が高い。
LINEはすでに日本交通と配車サービスを始めているし、最近ではFacebookメッセンジャーとUberがそれと同じコンセプトの事業を始めた。
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物流とは、情報網でもある。「この荷物を運ぶトラックは今ここにいる」という情報を発送者、受取人、そして業者が共有する。
それが達成されてこそ、円滑な物流が実現するのだ。
【参考・画像】
※ Graphs / PIXTA
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※ Lucky Business / Shutterstock