ハロプロの新鋭・こぶしファクトリーは、今追うべきアイドルの筆頭株?

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2016年02月21日 14:01  リアルサウンド

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こぶしファクトリー『桜ナイトフィーバー/チョット愚直に! 猪突猛進/押忍! こぶし魂』

 メジャーデビューからわずか半年のキャリアながら、レコード大賞・最優秀新人賞の実績を持つ8人組アイドルユニットのこぶしファクトリー。ユニット名のインパクトもさることながら、母体であるハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)はもちろん、たくさんのグループがひしめくアイドル界においても、注目度の高い1組だ。

 結成を発表したのは2015年1月。翌2月には正式なユニット名が発表された。名前の由来は「友情」「信頼」「歓迎」の意味を持つ、日本原産の花である「こぶし」から。同年3月に無期限活動停止となったBerryz工房のキャプテンで、現在は「ハロー!プロジェクト・アドバイザー」を務める清水佐紀も選考に関わり、「ファクトリー」には、アイドルの枠や常識を飛び越える活躍を見せてきたBerryz工房のチャレンジングスピリットを受け継ぐ、という意味も込められている。

 2015年9月2日には『ドスコイ!ケンキョにダイタン/ラーメン大好き小泉さんの唄/念には念(念入り ver.)』のトリプルA面シングルでメジャーデビュー。第1弾から早見あかり主演のドラマ『ラーメン大好き小泉さん』の主題歌に起用されるという話題性もあったが、じつは、ハロプロの歴史においても大きな転換期を迎えた中でのデビューという経緯を持つ。

 総合プロデューサーを務めていたつんく♂が一線を退いて以降、14年秋頃からハロプロには大変革がもたらされた。同年11月に新生“カントリー娘。”としてカントリー・ガールズが産声を上げ、新メンバーが加入したスマイレージがアンジュルムへ改名。先述の通り、翌年1月にこぶしファクトリーが結成されたが、彼女たちには、カントリー・ガールズと共に「デビュー曲のクレジットにつんく♂の名前が刻まれていない」という共通点がある。

 先の『ラーメン大好き小泉さんの唄』がシャ乱Qの『ラーメン大好き小池さんの唄』のカバーであるのを除けば、新進気鋭の作詞家や作曲家、編曲家を交えた近年のハロプロにおける体制の変化を、如実に象徴する1組ともいえる。

 そのさなか、16年2月17日発売の第2弾となるトリプルA面シングル『桜ナイトフィーバー/チョット愚直に!猪突猛進/押忍!こぶし魂』では、ももいろクローバーZやでんぱ組.incなどを手がける、有名プロデューサー・ヒャダインこと前山田健一を起用。彼の手がけた『チョット愚直に!猪突猛進』はファンキーなリズムやトリッキーなメロディにも特徴的だが、ところどころにハロプロの伝統を匂わせる、力強いこぶし回しを効かせてくれるのもポイントだ。


 また、来歴と共に紹介したいのは、早くも説得力さえ感じさせる、力強いパフォーマンスをみせてくれるメンバー。結成こそ15年1月であるものの、その道のりをたどると様々なドラマがみえてくる。 全員がハロプロの育成組織である“ハロプロ研修生”からの昇格組だが、リーダー・広瀬彩海と井上玲音は当初、つんく♂がプロデュースした外部プロジェクト“ナイスガール・トレイニー”から研修生へ加入。立ち位置としてハロプロへの憧れを抱きながらステージで鍛え上げられた彼女たちが、現在、とりわけ歌やダンスにおける主要なポジションをユニット内でつかみ取っているというのは、胸を熱くさせてくれるものがある。

 広瀬、井上と共に主軸となる浜浦彩乃は、11年に同じくメンバーである小川麗奈、田口夏実、と共に研修生としてデビュー。当初から研修生内で昇格への期待が高かった逸材であったが、ファンにとってもこぶしファクトリー結成までの期間は長く感じられた。それは、愛称の「浜ちゃん」にちなみ、ユニット名が別称「浜ちゃんズ」と呼ばれることからもうかがえる。

 浜浦、小川、田口に続いて研修生へ加入した野村みな美、和田桜子、藤井梨央もメンバーに加わるこぶしファクトリーは、けっして過言ではなく「今追うべきアイドル」の1組といえる。それはアイドルファンならではの「成長や飛躍の過程を見守りたい」という、強い欲求に応えてくれる存在だからこそだが、研修生としての経験、先輩ユニットの背後でステージへ立っていた彼女たちの軌跡を公演映像からたどりながら追いかけると、さらに楽しむことができるのでおすすめしたい。(カネコシュウヘイ)


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