回答者の4割、かかりつけ薬局を「見たこと・聞いたことがない」と回答
厚生労働省は、2016年4月から患者の服薬状況を一元管理する「かかりつけ薬局」制度を導入します。そこで、保険調剤薬局チェーン企業の日本調剤株式会社は、地域における健康管理の拠点としての薬局に注目し、20歳以上の男女1,008人を対象に、薬局に関する調査を行いました。
調査の結果、処方薬をもらう際に「毎回同じ薬局に行く」人が46.9%で、「複数の薬局に行く」(19.4%)を上回りました。ところが、「かかりつけ薬局」については、4割が「見たこと・聞いたことがない」と回答しています。かかりつけ薬局という言葉の認知度は、まだ低いようです。
実際にかかりつけ薬局を持っている人は32.8%。年代別では70歳以上の保有率が高く、男女とも5割を超えました。若い世代ほど低く、20代の男性の保有率は9.5%と1割以下。毎回、同じところで薬を処方してもらっても「かかりつけ」とは思わないようです。
薬に関する情報提供やアドバイスを求める声が多く
それでは、かかりつけ薬局を選ぶ時にどんな機能やサービスを重視している人が多いのでしょうか。かかりつけ薬局の役割を説明したうえで尋ねたところ、「薬の効果や副作用の確認」が57.0%で最多。「複数の医療機関から出ている薬の飲みあわせチェックや残薬の確認」「医師の処方内容についての確認」「薬の相談がいつでも気軽にできる」と続きます。
調査では、薬局にあるとよいと思う機能や設備も聞いていますが、その回答でも「自分の薬に対する詳しい説明や、適した薬のアドバイス」が最も多く、「ジェネリック医薬品の説明や推奨」と続くなど、薬に関する情報提供やアドバイスを求める人が多いことがわかります。
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調剤薬局は、単に「薬を患者に渡す場所」ではなく、患者の健康をサポートする場。薬の服用には正しい知識と情報が大切です。そんな知識や情報を得る場所として、かかりつけ薬局を活用するのがよいでしょう。(林 渉和子)
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