イスラム過激派ボコ・ハラムから76人が飢えで投降

4

2016年03月04日 16:53  ニューズウィーク日本版

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ニューズウィーク日本版

 ナイジェリアのイスラム過激派ボコ・ハラムから、飢えたメンバーがナイジェリア政府軍に投降したことがわかった。


 先月末、北部ボルノ州の町グウォーザで女性や子どもを含むボコ・ハラムのメンバー76人が政府軍に投降してきた、と今週AP通信が伝えた。メンバーはガリガリに痩せ衰え、食べ物を求めた、と報じている。


 投降したメンバーは現在、政府軍の本部があるマイドゥグリで拘束されている。ここはボコ・ハラムが2009年に武装闘争を開始した都市でもある。ボコ・ハラムは昨年3月にISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)に忠誠を誓ったが、民間の自警団の話によると、他のメンバーも投降を望んでいるという。


女子学生200人を拉致した蛮行


 ボコ・ハラムは過去6年間の武装闘争の間に少なくとも2万人を殺害。自宅から避難を余儀なくされた人々も200万人にのぼる。女性や子どもを拉致することで知られ、14年4月にはボルノ州チボクで女子学校の学生寮から200人以上の女子学生を拉致している。


【参考記事】自爆少女たちは爆弾と知らずに吹き飛ばされていた


【参考記事】「少女自爆」のボコ・ハラムはISを上回る世界一の殺戮集団


 昨年3月にボコ・ハラム撲滅を公約の1つにして当選したブハリ大統領の命令で、政府軍は掃討作戦を実施。ボコ・ハラムの勢力範囲は狭まっていた。現在はボルノ州の「サンビサの森」に追い詰められている。


 ブハリ大統領は昨年12月、ボコ・ハラムに「実質的」に勝利した、と宣言。しかしその後も自爆攻撃やゲリラ攻撃は続いている。今年1月に、マイドゥグリ近郊の村ダロリで爆弾と銃撃で80人以上を殺害するなど、今年の1〜2月、国内で151人をテロで殺害している。


 ボコ・ハラムの武装闘争は、チャド湖周辺の近隣諸国(カメルーン、チャド、ニジェール)にも拡大している。



コナー・ギャフィー


このニュースに関するつぶやき

  • この手の話は信用できない。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(5件)

前日のランキングへ

ニュース設定