サイクリングやウインタースポーツに欠かせないアイテムとしてヘルメットが挙げられるだろう。
走行時に飛来物から守ってくれたり、万が一の事故の際でも頭部を守ってくれる必須のアイテムだ。
しかしヘルメットが持つ弱点として、携帯性・収納性の悪さがある。着用していないときに持って歩くのもかさばるし、バックパックにも入りきらないケースが多々あるかと思う。
そんなヘルメットの弱点を克服したのが『ALPHA』である。
ユニークな開閉システム
『ALPHA』は、開閉式のシャッターがついた格納式のヘルメットである。使い方は容易で、本体を着けたままシャッターを開けるだけでヘルメットとなる。
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このユニークな格納様式の着想を得たのは“サンゼンコウ”だ。
サンゼンコウとはアジアやアフリカ大陸に生息する動物で、硬いウロコに覆われている生き物だ。
敵に襲われるとボールのように丸くなり防御の態勢へと変形する。
この態勢になると飢えたライオンの攻撃にすら耐えるそうだ。『ALPHA』はこの動物の“身を守る”という行為からインスピレーションを得ているという。
さらに、ヘルメットのブレード部分が相互に重なり合うことによって、単純な一体構造のヘルメットより強固な保護能力を持つのだそうだ。
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自然界から着想を得た「高い保護性能」
頭部を守るからには高い保護性能が必要とされる。その保護構造はまたもや自然界から着想を得ている。
それは蜂の巣だ。いわゆる“ハニカム構造”によって、衝撃から身を守るということと軽量さを実現している。
また『ALPHA』は安全面でも配慮されている。ヘルメットのシャッターを格納している時は、肩に乗っている状態で、背後から引っ張られても自動でネックストラップが解除される安全装置を内蔵。
誤って首が絞まってしまうという事故を防ぐような設計となっている。スポーツの最中に頻繁にヘルメットを外して外の空気を感じたいという方には有用なヘルメットと言えよう。
いまのところ『ALPHA』はサイクリングやウインタースポーツといった使用シーンを想定しているが、今後はエクストリームスポーツやスケート、マウンテンアクティビティなどにも進出していきたいと考えているようだ。
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『Kickstarter』でキャンペーン中だが、結果次第では様々なバリエーションの『ALPHA』をリリースしていきたいという。
価格は175ユーロ。目標額に達すれば、キャンペーン終了時にサイズを選ぶことができる。
あとは安全基準をクリアして、ユーザーが安心して着用できる日が待たれるところだ。
【参考・画像】