若年層ほどコンタクトレンズの使用に積極的
コンタクトレンズには、主に視力矯正を目的とした「クリアタイプ」と、ファッション目的も兼ねて利用される「ビューティーレンズ」があります。レンズのふちにラインがあり、瞳を強調する効果がある「サークルレンズ」やカラーコンタクトがビューティーレンズです。このようなコンタクトレンズやメガネといったアイウェアの使用状況について、GfKジャパン株式会社が全国の16歳以上60歳以下の消費者3万6,588人を対象に調査を行いました。
視力矯正用メガネやコンタクトレンズなどアイウェアの使用者は全体の69%で、コンタクトレンズの使用者は26%でした。年代別では、若年層ほどコンタクトレンズの使用者が多く、16歳から30歳の女性では44%が使用しているという結果でした。一方、46歳から60歳の男性では10%に留まっています。また、コンタクトレンズ使用者の約80%がメガネと併用しており、コンタクトレンズのみの使用は1割に満たないという結果でした。
コンタクトレンズ使用者に、最もよく使用するレンズについて聞いたところ、1日使い捨てレンズが40%、2週間使い捨てレンズが30%、ハードレンズが19%でした。2014年に実施した調査結果と比較すると、1日使い捨てレンズの割合が3ポイント上昇しており、使用者が増加傾向にあることがわかります。若年層では、1日使い捨てレンズの割合が高く、年齢が上がるに連れてハードレンズの使用率が上がる傾向が見られました。
ビューティーレンズの安全性に不安を感じている人も
今回の調査では、視力矯正用以外のレンズも含むビューティーレンズの使用動向についても調べています。使用者の割合は調査対象全体の4%ですが、性別年代別で差が見られました。最も使用者の割合が高いのが16歳から30歳の女性で12%。それ以外の年代はいずれも5%未満で、最も低いのは男性の46歳から60歳でした。また、性別で見ると、全ての年代で男性より女性の方が使用者の割合が多くなっています。
また、過去1年以内にコンタクトレンズを購入した人に、直近の購入体験を聞いてみると、ビューティーレンズの購入者はクリアタイプの購入者に比べて、価格の安いインターネット店を利用する割合が高いことが明らかになりました。1日使い捨てビューティーレンズの1枚あたりの税抜単価は約87円で、クリアタイプより26%高いことから、「より安い価格で購入したい」という消費者心理が影響していることが窺えます。
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また、ビューティーレンズとクリアタイプの併用者は55%でしたが、併用者はクリアタイプと同じルートで購入する傾向があり、価格より安全性を重視する傾向が見られました。さらに、クリアタイプのみの使用者は安全性に対する不安が理由で、ビューティーレンズを使用していないこともわかっています。ビューティーレンズの使用に関する正しい知識や情報を消費者に浸透させ、不安を軽減することが求められているといえるでしょう。(林 渉和子)
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