カエルの生態メカニズムにより不妊治療技術が向上する

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2016年05月29日 07:01  妊活・卵活ニュース

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不妊治療とカエルの生態 リーズ大学(イギリス)の研究チームは、イースタンウッドフロッグ(アメリカアカガエル)の生態メカニズムが体外受精における凍結技術に活かせると発表した。

イースタンウッドフロッグは、極端に低い気温下でも健康的な影響もなく、生き抜くことが可能であるという。

イースタンウッドフロッグの特異的な生態メカニズム イースタンウッドフロッグはアメリカの北方林に生息するが、冬季は凝固点温度であるマイナス8度くらいまで気温が下がる。厳しい寒さの環境下にも関わらず、イースタンウッドフロッグの身体機能や器官は正常状態を保つことができるという。

イースタンウッドフロッグは、凍結保護物質であるグリセリン(グリセロール)を保有している。リーズ大学の研究チームは、イースタンウッドフロッグなどの生体が、グリセリン(グリセロール)により、凍結点気温の環境下であっても生き抜くことができるという結論に至った。

天然化合物「グリセリン(グリセロール)」は自然界にある凍結保護物質であり、マイナス35度まで冷却されると氷で覆われた網状組織を形成するが凍結しないといわれる。

不妊治療における現在の課題 現在の体外受精技術では、全ての細胞が凍結保存に適応できず、サンプルを消失することがある。ここ数年、不妊治療において凍結防止治療技術は進歩したが、自然界にある凍結保護物質ほどの効果は期待できないという。

専門家らは、グリセリン(グリセロール)などの凍結保護物質は零度以下にて受精卵などを保存する際に、組織や細胞が氷結晶化して損傷するのを防ぐことが可能になると考えている。

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