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幼稚園入園から、「幼稚園行きたくない」と言うまで ――過剰反応や過保護になりかねない葛藤する親心

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2016年06月17日 09:31  MAMApicks

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この春、娘は幼稚園に入園した。

現在住んでいる地域は幼稚園も激戦で、4ヵ所受けて3ヵ所落ち、なんとか(補欠で)受かった園に通っている。

預かり保育のある幼稚園を、保活中のフルタイムの方々も受けていることが、倍率を挙げている要因になっているようだ、というのが肌感覚だ。

預かり保育のある幼稚園の倍率はもはや保育園に匹敵するほどで、娘が通うことになった幼稚園は預かり保育がないぶん、比較的入りやすかったのかもしれない。

そんなこんなで、入園前から何かと親子ともども頑張ってきた幼稚園に対する思いは、娘も並々ならぬものを持っていた。

とにかく人が好きで、お友だちと遊ぶことが大好きな娘は、幼稚園に入園することをそれはそれは楽しみにしていたのだ。

こうしたいきさつだったので、私も夫も、娘をよく知る人たちも、誰ひとりとして幼稚園入園後の生活を心配していなかったのだが、通い始めて数日経ったある日、鼻風邪を引いたあたりからようすが変わってきた。

以下、その頃に表れた娘のおもな状況である。

・こらえ性がなくなった
・怒りやすくなった
・毎晩夜驚症のような症状が出る
・甘え方がしつこい
・愛情確認行動が多い
 (→やたら目を見て笑いかける、やたらお母さんのこと大好きだという)
・すぐ泣くようになり、泣きやまなくなった
 (→あまり泣かない子だったのに)
・ひとりごとが減り、声が小さくなった
・お昼寝はしなくなっていたのに、お昼寝をするようになった
・1年ほどひいていなかった風邪をひいた

当初は、鼻風邪を患って呼吸が苦しいせいでイライラしているのかな、と思っていたのだが、このような状態が3日ほど続いたある日、我が家にとっては重要な事件が起こる。

ぐずって大暴れする娘を夫が叱った際に、びっくりするような言葉が娘の口から出たのだと夫から報告を受けた。

「なんで いつも わたしばっかり おこられるの?」
「もう しらない!!」

3歳の娘が、「“自分ばかり”怒られているのだ」と感じていることに、夫婦そろって衝撃を受けた。そこでようやく、娘が幼稚園でうまく生活できていないのだということに思い至り、夫と、娘の身に起こっている環境の変化について話し合った。

ついでにインターネットで同じような状態を検索したところ、それはそれはたくさんの親が悩んでいることなのだと知る。

とくに、急な甘えは集団生活開始後の子どもや、下に兄弟ができたときに現れるようで、子どもの急な変化に戸惑っている親御さんがこんなにいるのか、と少々ほっとしたことは否めない。

わが子の症状と同じものを見つけると、医者にかかったとき以上に安堵するのは親初心者ならではだろうか。


さて、娘がなぜこのような状況に至ったのかを夫と話し合った結果、環境の変化というシンプルな表現を少々噛み砕き、「挫折、カルチャーショック、不安(寂しい)」などが重なっているのではないか?という結論を出した。

そのように考えた過程は以下のとおりだ。

・幼稚園入園による環境の変化
・幼稚園にて連日何かしらの理由で叱られているようだ
 (→お迎えのたびに「怒られちゃった」と娘が申告していた)
・頼りたいお母さん(私)は、ずっとスマホとテレビを見ていてかまってくれない
 (→実家の両親が熊本地震で被災していたため、気が気でない日々を過ごしていた)

振り返れば思い当たる節がたくさんあり、それらがつながった今となっては、これほど様々なサインを娘が出していたのに気づかないのが不思議なくらいだとさえ思う。

生まれてから3年半でそれなりに育児に慣れてきたつもりだったが、初めての育児はとことんケアが後追いになるなぁ、ということを改めて痛感させられた。


……と、ここまで書き連ねておきながら、こんなことを言うのもおかしいかもしれないが、この一連の騒動、頭の片隅で自分が過保護なんじゃないか、ほおっておけばいいんじゃないか?と考える自分がいたりするのだ。

育児について、「子どもが死ななきゃなんでもいい」なんて鼻息荒く言っていたかつての自分も蘇ってきたりして、言ってることとやってることがチグハグじゃないか、と一人つっこみを入れていた。

出産してみると、出産前に考えていたようには実際のところできないのだということがたびたびある。

たとえば、子ども同士のいざこざは親が介入しないほうがいいなんて思っていたが、実際は直ぐ止めに入ってしまうし、状況によってはその場を避けることもあり、介入もいいところである。

今回の出来事もそうだ。
娘の状態を受け、ほおっておくどころか夫と二人互いに不安な気持ちで話し合い、厳しすぎたかな?せめて落ち着くまでは優しく接してあげようか、などと言っていた。

子どもが新しい環境に馴染むまではそんなものだ、仕方がない、と思う一方で、最初に挙げたような変化を見ていると心が痛む。

この感情によって、それまでの考えとは裏腹に、あたふたさせられてしまうのだろうと思うのだが、親なんてそんなもんだよね、というふうに自分と決着をつけることにした。

とくに時間が経てば治るというようなケガと違い、幼児期の精神面での安定は、その後の将来にも大きく影響するのではないか?という不安からどうしても過剰反応してしまうというのはきっと親心。

あと、やはり私も親になって3年ほどでしかないという事実があり、娘が迎えるさまざまな成長過程は、そのまま親である私たちにとっても初めての体験となっている。

出産前に持っていた育児に対する持論などは本当に机上の空論、理想でしかなく、実態は日々ものすごいスピードで成長する子どもに四苦八苦しながらついて行く、というのが精いっぱいだ。

なお、娘に表れていた症状は1ヵ月も経たないうちにおさまった。

結局、親として特別な対応を試みることはなかったが、おそらく幼稚園のまわりのお友だちそれぞれの緊張がほぐれ、みんなで活発に遊ぶようになったことに引きずられるように、娘も回復していったように感じている。

もしかしたら、ほおっておけば心配することでもなかったのかもしれないが、まあ結果オーライである。

望月 町子
リクルートや大手飲食チェーンでマーケティング職を経験。切迫流産の診断を受けたことで妊娠初期に会社を辞めるも、産後は子どもが1歳半になったころから“子連れ出勤”を開始、日々をブログ「1歳からの子連れ出勤」に綴る。夫と3歳になる娘の3人暮らし。

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