禁煙挑戦者と禁煙希望者が語る禁煙治療の効果と課題

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2016年06月22日 18:00  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

禁煙挑戦者や禁煙希望者が禁煙できない理由

 一昔前と違い飲食店は禁煙になっていたり、分煙で喫煙できる場所がしっかり分かれていたりと、喫煙者にとっては年々肩身の狭い状況に。そもそもタバコは健康に害を及ぼすものですが、喫煙者は禁煙に対してどのような意識でいるのでしょうか。株式会キュア・アップが、現在禁煙に取り組んでいる、もしくは禁煙治療中の禁煙挑戦者160名、今後すぐにでも禁煙に挑戦したいと考えている禁煙希望者515名を対象に禁煙治療実態調査を実施しました。

 禁煙に挑戦したものの、継続できなかった原因について尋ねたところ、「『吸いたい』という気持ちを抑えられなかった」が39.5%と最も多く、「口さびしさから」が31.5%、「何となく、1本だけ吸ってみたらやめられなくなった」28.0%、「仕事のストレスをタバコで解消できないことに耐えられなかった」24.8%と続きました。

 こうした「禁煙期間中につらかったこと」のどの部分を禁煙したときに試したツールで解消できたかを尋ねたところ、禁煙外来での治療をした人で最も多かったのが「『吸いたい』という気持ちを抑えること」が34.7%となり、次いで「禁煙することによるストレス」24.0%、「口寂しさ」16.0%、となっています。一方、ニコチンガムで禁煙に挑戦した人で最も多かったのが、「口寂しさ」32.7%、「『吸いたい』という気持ちを抑えること」23.4%、「禁煙することによるストレス」18.7%と、禁煙外来やニコチン製剤が禁煙の失敗を防ぐうえで一定の効果があることが示唆されました。

禁煙方法の選択とそのメリット、コストや手軽さがカギ

 禁煙者はどのような方法を試してきたのでしょうか。「アメ、ガム、フリスク」44.6%、「禁煙パイポ・離煙パイプ」24.9%となり、やはり手軽に試せるものが人気のようです。また、禁煙外来を利用していない人にその理由を尋ねたところ、「通院が面倒」が42.0%で最も多く、「コストが高い」35.8%、「通院する時間がない」22.8%と、時間やコストといった現実的な理由が上位に。一方で、禁煙外来の利用者は、「医学的根拠がある」47.3%、「有効性が高い」28.0%といった面で、メリットを感じている人が多いようです。

 厚生労働省の「厚労科研費平成25年度報告書」では、2020年までに成人の喫煙率を12%にする目標を掲げています。しかし、同報告書の「平成26年国民健康・栄養調査結果の概要」では、直近の2014年においての成人男性の喫煙率は32.2%、女性喫煙率は8.5%と、目標とする喫煙率を男性では大きく上回っています。禁煙挑戦者が禁煙外来にメリットを感じる一方で、コスト面や手軽さが課題になっており、それが喫煙率の目標に届かない理由なのかもしれません。(樹本睦美)

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