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生理になると、脇の下付近が痛くなったり軽く腫れたりすることはありませんか? それは“副乳”といわれるものです。
出産後、その“副乳”が大きくなり腫れてくることがあります。痛みを伴うことも多く、初めての授乳で大変なママにとっては大きなストレスになります。
今回は、助産師である筆者がこの“副乳トラブルと対処法”についてご説明します。
■小さな乳首の形で残ることもある!? 「副乳」について知る
人間の身体が出来上がる過程において、乳腺は脇の下から通常の乳房の位置を通ってソケイ部に続く左右のライン上に存在しています。
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イヌの授乳を思い出してみてください。人間も哺乳類ですから発生の過程ではそれと同じです。
そうして身体が作られていく中で、ヒトの場合は、今の左右二つの乳房の位置におさまっていき、他の部分は消えてなくなってしまいます。
ところが、いくつか消えずに残ってしまう場合があるのです。それが“副乳”といわれるものです。
ほとんど目立たないこともありますが、茶色い斑点のように見えたり、中には小さな乳首の形で残るものもあります。また、その下の部分に乳腺組織自体が残ってしまう場合もあります。
生理になると脇の下あたりが腫れてきたりする場合は、その場所に副乳があるかもしれません。軽く痛みを伴ったりすることもありますが、それ自体は悪いものではありません。
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■副乳が大きくなるのはいつ?
副乳が大きくなるのは、やはり出産後です。
出産後は個人差はもちろんありますが、およそ2〜3日程度で母乳の分泌に備えて乳房が張り出してきます。
その張りに伴って、副乳も一緒に張ってくることがほとんどです。
乳房の張りはその緊満のために痛みを伴いますが、副乳も同じように緊満し、痛みを感じます。ひどい場合は両腕が体幹に付かなくなるほど、脇の下が腫れることもあるくらいです。
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乳腺組織が残っている場合は、母乳がにじんでくることもあります。
妊娠前にも副乳があることに気付いている方もいらっしゃいますが、実際は、産後に乳房が張ってきて初めて“急に脇の下がぽっこり腫れてきて痛い!”と、その存在に気付くママも多いのです。
産後、精神的に不安定になりやすい状況においては、「もしかしたら乳がんなのでは……」と、悩んでしまうケースもありました。
■「副乳トラブル」の対処法
痛いときは、まず冷やしましょう。カチカチに凍らせた保冷剤は当てたときに硬くて痛いですから、冷蔵庫で冷やした程度のものが良いでしょう。
他には特に何もする必要はありません。
産後の乳房の張りは、母乳の分泌がスムーズになってくると自然に治まっていきますが、副乳も同じです。
ですから、張って大きくなっても、痛みがあっても、いずれは治まるものなので心配はいりません。
授乳時に副乳が腫れている部分を押したり、触ったりしないようにしましょう。
母乳の分泌が軌道に乗ってくれば、乳房の緊満感も落ち着いてきます。副乳も乳房と同じように変化しますので、あまり心配せず経過を見ていきましょう。
【参考】
※ Piotr Marcinski、Robert Przybysz / Shutterstock
【著者略歴】
※ 城所眞紀子・・・社団法人 Newborn Family サポート協会代表理事/母子の心身の健康に関わる専門職がチームを組み、主に産前産後の自宅訪問によるサポート活動をおこなう。助産師・2児の母。
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