アザールが圧巻の1ゴール1アシスト…ベルギー、ハンガリーを破りベスト8入り

ユーロ2016決勝トーナメント1回戦が26日に行われ、ハンガリー代表とベルギー代表が対戦した。

　44年ぶりの出場ながら、ポルトガルやオーストリアを抑えてグループFを首位で突破したハンガリー。ダークホースとして、決勝トーナメントでも快進撃に期待がかかる。対して、初戦でイタリアに敗れたものの、その後の2連勝でグループEを2位で通過したベルギー。大会屈指のタレント軍団は徐々に調子を上げており、

　ハンガリーは、大会最年長出場記録を更新している40歳GKガボール・キラーイや、ポルトガル戦2ゴールの主将FWパラシュ・ジュジャークらがスタメン入り。だが、MFラスロ・クラインハスラーがウォームアップ中に負傷したため、MFアダム・ピンテールが急きょ先発出場となった。一方のベルギーは、キャプテンのMFエデン・アザールや、マルク・ヴィルモッツ監督が「カギを握る可能性がある」というMFケヴィン・デ・ブライネ、ここまで2ゴールのFWロメル・ルカクらが先発メンバーに名を連ねた。

　試合は開始10分、立ち上がりから攻勢に出ていたベルギーが先制に成功する。左サイドのFKで、デ・ブライネがペナルティエリア内へボールを送る。ルカクの後方でフリーとなったトビー・アルデルヴァイレルトが頭で叩き込んで、ゴールネットを揺らした。

　幸先良くリードを得たベルギーは15分、ルカクのダイレクトスルーパスにデ・ブライネが反応。エリア内右に抜け出して右足シュートを放つが、GKキラーイにブロックされた。35分には、エリア手前右のFKから、デ・ブライネが右足で直接狙う。シュートは枠の右上隅を捉えるが、GKキラーイの好セーブに阻まれた。

　一方のハンガリーは39分、ゲルゲ・ロブレンチチュがエリア手前左で右足を振り抜くが、強烈なシュートはわずかに枠の右に外れた。前半はこのままベルギーの1点リードで折り返す。

　ハンガリーは37歳MFゾルタン・ゲラを下げてMFアコシュ・エレクを投入し後半を迎える。ベルギーは後半開始直後の46分にさっそくチャンスを迎える。アザールが左サイドからエリア内に切り込んで右足シュート。だが、これもGKキラーイに弾き出された。

　後半からハンガリーが徐々に攻撃のリズムを掴む。54分、ジュジャークが右サイドからアーリークロスを供給。中央でアダム・サライが頭で合わせるが、シュートは相手DFトーマス・ヴェルマーレンの顔面ブロックに阻まれた。66分には、エリア手前中央のピンテールがキックフェイントで相手選手をかわして左足を振り抜く。シュートはDFに当たってループとなるが、GKティボー・クルトワが右手を伸ばしてなんとかクロスバー上に逃れた。

　ベルギーは70分にFWドリース・メルテンスを下げてFWヤニック・フェレイラ・カラスコを投入。76分にはルカクを下げて22歳FWミヒー・バチュアイを送り出す。すると2分後の78分、監督の采配が的中し、ベルギーが追加点を挙げる。アザールがドリブルでエリア内左へ突破し、中央へ折り返す。そこに走り込んでいたフリーのバチュアイが右足で合わせてゴールネットを揺らした。

　このゴールで勢いを取り戻したベルギーは80分、エースが待望の今大会初得点を挙げる。カウンターから、左サイドでパスを受けたアザールが中央へ切り込み、DF3人をかわして右足シュートをゴール右隅に沈めた。さらに後半アディショナルタイム1分には、再びカウンターから、カラスコがラジャ・ナインゴランのスルーパスでエリア内左に抜け出して、左足シュートでダメ押しのゴールを奪った。

　試合はこのまま終了し、ベルギーが4−0の快勝を収め、ベスト8進出を果たした。ベルギーは7月1日の準々決勝でウェールズ代表と対戦する。

【スコア】
ハンガリー代表　0−4　ベルギー代表

【得点者】
0−1　10分　トビー・アルデルヴァイレルト（ベルギー）
0−2　78分　ミヒー・バチュアイ（ベルギー）
0−3　80分　エデン・アザール（ベルギー）
0−4　90＋1分　ヤニック・フェレイラ・カラスコ（ベルギー）