認知症、6割が「不安」と回答も、7割が対策の「予定なし」

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2016年07月13日 12:00  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

認知症に対する「不安」と「対策意識」のギャップ

 超高齢社会の日本において、介護はますます身近になっています。なかでも認知症は、介護をする家族に大きな負担を強いることもあり、不安を持つ人も多いと思われます。そこで株式会社クロス・マーケティングが47都道府県に在住する20歳から69歳の男女1,000人を対象に「認知症に関する意識・実態調査」を実施しました。

 認知症に対する不安感の有無を尋ねたところ、「とても不安がある」「やや不安がある」の合計は62.8%で過半数を超えました。また認知症患者を家族に持つ人の方が、持たない人より「不安がある」割合が高いという結果に。男女別では、女性の方が不安を感じる傾向があり、例えば「認知症患者の家族なし」の女性でも65.2%が「不安がある」と答えています。

 一方、認知症予防のための対策意識では、「取り組む予定はないがいずれ取り組みたいと思う(49.9%)」と「取り組む予定はないし取り組みたいとも思わない(24.0%)」を合わせた73.9%が、現時点で取り組む予定はないと回答しています。認知症に対する不安感で、6割以上が「不安がある」と回答したことを考えると、不安感と対策意識にギャップがあることがわかります。

認知症の家族がいても「対策せず」が過半数

 認知症予防のための対策意識を、認知症患者のある・なしや認知症への不安のある・なしで分けて見ると、「認知症患者の家族あり」かつ「不安あり」と答えた人でも、半数以上が対策に取り組む予定はないと答えています。また「認知症の家族なし」で「不安なし」の人は、8割以上が対策に取り組む予定はないと回答したことがわかりました。

 また調査では、今後行いたい予防策を尋ねています。全体で最も多かったのは「経済的負担が大きくないことを行いたい(47.7%)」でした。全ての項目で、認知症患者の家族ありが家族なしを上回りましたが、中でも「効果やエビデンス(根拠)があることを行いたい」では差が目立ち、認知症患者の家族ありが41.2%で家族なしが28.7%と、12.5ポイントの差がありました。

 知っている予防策と具体的に取り組みたい予防策のトップ10を見ると、「ウォーキングをする」「人とよく話をする」「新聞や本を読む」「野菜や果物をとる」が上位3位に入っています。認知症患者の家族あり・なしで比較してみても、目立った差異はありませんでした。

 これらの予防策を「知っている」「取り組みたい」でとどめるのではなく、ぜひ実践したいですね。(林 渉和子)

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