卵巣の損傷や炎症により生殖能力が低下

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2016年08月15日 21:11  妊活・卵活ニュース

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卵巣の損傷と生殖能力の低下 ノースウェスタン大学ファインバーグ医学校は、加齢に伴う女性の生殖能力低下は、卵巣の損傷や炎症により生じると発表した。

研究により、卵巣の環境は老化し、加齢は卵子の質に影響を与えると立証された。

加齢による卵巣機能の低下 これまで、多くの専門家らは、40歳代以降の女性において、卵子の数・質が低下する原因を解明すべく、努めてきた。

一方、研究チームは、加齢と卵巣支質における生殖能力に注目したところ、年齢が上がるにつれて、卵巣支質における生殖能力は低下すると判明した。卵巣支質(卵母細胞の周囲に存在する細胞)は卵母細胞が成長・発達するうえで、細胞の質や機能に大きな影響を与えるという。

マウスを用いた実験 研究チームは若年のマウス(人間でいう20代)と中年のマウス(人間でいう38〜45歳)の対比実験を行い、卵巣組織を分析した。

中年のマウスでは、35%以上が卵巣組織にて繊維組織が増殖していたという。合わせて、免疫細胞の一種も確認できた。免疫細胞は、慢性炎症を引き起こすといわれる。また、卵巣にて遺伝子が発現し、炎症を引き起こすタンパク質を生成していた。

この年齢層のマウスは、ヒトの女性と同様に、生殖機能や卵子の質における低下が認められた。

新たな不妊治療法への期待 マウスによる実験結果は、ヒトの女性にも当てはまる。

卵巣における繊維組織の増殖は、多嚢胞性卵巣の代表的な症状である。多嚢胞性卵巣症候群は内分泌系疾患であり、卵巣における生殖機能の加齢により生じる。

専門家らは、卵巣の加齢を遅らすことにより、多嚢胞性卵巣症候群をはじめ、新たな不妊治療法が確立できると期待している。

Northwestern プレスリリース

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