三陽商会がトップ交代、組織改革やチャネル拡大など構造改革を推進

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2016年12月16日 19:13  Fashionsnap.com

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岩田功取締役兼常務執行役員 経営統括本部長 Image by: FASHIONSNAP
三陽商会が12月16日、2017年1月1日付で杉浦昌彦代表取締役社長兼社長執行役員が取締役に退き、後任は岩田功取締役兼常務執行役員 経営統括本部長が務めることを発表した。同社は今年7月、バーバリーのライセンス事業終了や既存事業の業績悪化などにより「中期5ヵ年経営計画」を取り下げると同時に、経営改革委員会を設置して構造改革と成長戦略の策定を進めてきたが、その進捗状況について関係者に向けて説明を行った。なお、経営改革委員会の委員長は12月16日付で杉浦社長から岩田新社長に交代。新経営計画は2017年2月に公表される予定だ。

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 構造改革の進捗項目は「組織・働き方改革」「粗利改善・利益率向上施策」「トップライン成長施策」の3項目。組織改革では、マーケティング機能が各本部組織に分散している現行の組織体制から、マーティング&コミュニケーション本部を新設してマーケティング機能を統合・集約することで一貫して顧客と市場に対応する。また、本部・統括事業部・事業部/支店・ディビジョン/部・グループ/課の5階層・187ユニットからなる組織構造を、本部・ビジネス部/支店・グループ/課の3階層・155ユニットにフラット化、ユニットの統廃合などを実施し、責任や権限の明確化と意思決定スピードの向上を図る。また、中堅・若手人材を登用して大幅に人事を刷新する。「粗利改善・利益率向上施策」では、MDの標準化・高度化、サプライチェーンの最適化を通じて3〜5%の粗利改善を目指す。「トップライン成長施策」では、既存事業のチャネル展開拡充と、EC・デジタル事業の成長加速について進捗を共有。これまで百貨店を中心に展開していたブルーレーベル / ブラックレーベル・クレストブリッジにおいては、高感度若年層をターゲットに都市型商業施設・ファッションビルでポップアップショップや顧客向けイベント、カスタマイズ企画など実験的な施策が反響を得ており、2017年春夏物から「マッキントシュフィロソフィー」でも同様の取り組みを通じて新チャネルを開拓する。また、ECは自社・外部ともに前年比138%の42億円と大きく成長しており、来季以降も追加施策としてブランドECサイトの独立や、EC専用商材の拡充、WEB接客ツールの導入やレコメンド機能及び決済機能の強化といったシステム・運用面の改善などを行い成長を目指す。「ECでは早期に100億円、150億円を目指したい」(岩田新社長)としている。
 岩田新社長は、市場とビジネス戦略のギャップについて「(三陽商会で)展開しているブランドは、展開してから年数の経っているものが多いが、ブランドが誰に何の価値を提供しているのかが曖昧になってきている。もう一度それぞれのブランドの意義や狙っていくべきターゲットの顧客層、どのような価値を提供するのかを再定義していく必要がある」とし、抜本的な見直しの必要性を強調した。

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  • mixiも『トップ交代』して アクセスブロックを無くそう(`ー´ゞ-☆
    • イイネ!2
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