「死んだあとまでも愛して」草間彌生の過去最大級の個展が国立新美術館でスタート

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2017年02月21日 18:24  Fashionsnap.com

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草間彌生 Image by: FASHIONSNAP
芸術家 草間彌生の展覧会「草間彌生 わが永遠の魂」が、2月22日に国立新美術館でスタートする。都内で草間の大規模な個展が開催されるのは13年ぶりで、新作シリーズ「わが永遠の魂」から厳選した約130点に過去の作品を加えた合計約270点を一挙公開する過去最大級の規模で企画。開幕前日には関係者向けに内覧会と開会式が行われ、草間彌生本人が出席した。

草間彌生の個展がスタートの画像を拡大

 国立新美術館開館10周年を記念して開催される「草間彌生 わが永遠の魂」では、日本初公開となる新作シリーズ「わが永遠の魂」を中心に2部で構成。第1部で展開される同シリーズは、巨大な正方形のキャンバスを中心に使用した絵画連作で、2009年から現在もなお制作されており、これまでに520点が完成した。いずれも草間彌生ならではのカラフルな色使いやメタリックな色彩、水玉模様などバリエーション豊かに表現され、「これまでの集大成といえるシリーズ」と位置付けられている。今回は厳選された約130点を展示室の壁3面に隙間なく埋めるように展示。ミクストメディアの作品も飾られ、迫力ある空間が創出されている。
 第2部では代表作の一つである「南瓜」をはじめ、1960年代に主流になったミニマル・アートの美学を先取りしたネット・ペインティング、同一のモチーフで埋め尽くしたソフト・スカルプチュア、ハプニングの様子を収録した映像作品、1970年代後半から取り組まれた文学作品、1985年11月に行ったニューヨークの個展で発表されたインスタレーション作品「無限の鏡の間」、クリエーティブユニットgrafとコラボレーションした「黄樹リビングルーム」などが公開。故郷の松本で活動していた初期からニューヨーク時代、帰国後の作品、そして現在にいたるまで、70年以上にわたる芸術活動の全容が作品とともに紹介されている。鑑賞時は、草間彌生本人が語る音声ガイド(税込550円)を希望者に提供。また、フォトスポットにもなる高さ4.5メートルの巨大かぼちゃが屋外展示場に設置されたほか、白で包まれた空間に鑑賞者が水玉型のシールを貼って空間を消滅させる参加型インスタレーション「オブリタレーションルーム」が展示室出口付近のロビーに出現。無料で作品を鑑賞できるエリアも設け、屋内外で草間彌生の世界を楽しめる展覧会に仕上げている。併設のショップでは展覧会限定のオリジナルグッズが販売される。
 草間彌生は開会式で自身が綴った"草間彌生から世界のみなさんへメッセージ"を全文音読。「私は毎日朝から晩まで芸術の制作に命がけで闘っています。私の心の限り、命の限り、真剣に作り続けたこれらの我が最愛の作品群を私の命の尽きた後も人々が永遠に私の芸術を見ていただき、私の心を受け継いでいって欲しい」(一部抜粋)と読み上げ、最後に「私の芸術を終生、死んだあとまでも愛してください」と呼びかけた。同展覧会は5月22日まで開催。
■国立新美術館開館10周年 草間彌生 わが永遠の魂会期:2017年2月22日(水)〜5月22日(月)休館日:毎週火曜日  ※5月2日(火)は開館開館時間:10:00〜18:00 ※金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室1Eアクセス:東京メトロ千代田線 乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)都営地下鉄大江戸線 六本木駅 7出口から徒歩約4分東京メトロ日比谷線 六本木駅 4a出口から徒歩約5分
「草間彌生 わが永遠の魂」公式サイト
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