『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』(SBクリエイティブ)で知られる、裕時悠示氏を原作にラノベイラストのほか、18禁でも人気の睦茸氏が作画を担当する『小5な彼女とオトナの愛』(スクウェア・エニックス)。
この作品は、一言でいうならば、おっきなお友達のための妄想を特盛りにした「オトナのためのドラえもん」なのであります。
いや、よい意味で恥ずかしげもなく、こんな都合のよい設定を詰めこめるものだなあと、絶賛のあまり身体が震えます。
まず、ヒロインのキャラ設定がすさまじい。
ヒロインのキャロライン・プリリマロは小学校5年生の金髪ロリです。5歳の時に両親と一緒に日本にやってきたそうですが、生粋の英国人。でも、英語は話せません。話しているフリをしてクラスメイトから尊敬されたりするけれども、ガチで話せません。そんな金髪ロリ=ちょっと生意気なのが可愛いという雰囲気のヒロイン。そんな彼女が惚れているのが、同居している25歳のお兄さん・結城小太郎。ちょっとクールな雰囲気で、実に優しいお兄さんなので、惚れまくりです。
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でも、ある日キャロは見てしまいます。お兄さんがナイスバディなJKと一緒にいるところを。そう、恋のライバル出現って……25歳でJKと付き合ってるなんて、人間としてヤバいジャンルじゃなかろうか。たとえJKのほうが、言い寄ったとしても!
でも、この作品はとてつもなく都合がよく作られているので、そうした気づかなくてもよいところは、気づかないままに進みます、ハイ。
さて、いきなり恋に破れてショックのキャロ。その前に姿を現したのは、アイと名乗るお姉さん。彼女は、将来生まれるキャロと小太郎の娘だというのです。
あ、ちなみに机の引き出しから出てきたりはしません……と思ってたら、途中で出てきます。作者もわかってやってる感満載ですな……。
アイの説明によれば、小太郎がJKのお姉さん・千鶴に告白されたことで未来が変わり、アイが生まれてこない可能性が出てきたこと。それを防ぐためにやってきたというのです。
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ちなみに、結ばれなかった場合のキャロは、ジャイ子と結婚したりはしないけど、悲惨なものになってしまうというのです。
こうして未来を帰るために、アイはさまざまな手助けをするのですが、これがなかなか困難。残念ながら「ひみつ道具」はないのです。いやいや、タイムマシンが開発されているのに「ひみつ道具」くらい持っていてほしいものですな。
ともあれ、キャロのライバルとなる千鶴は、かなりの強敵です。まず、小太郎との関係は、小太郎が店長として働くファミレスのバイト。
そして、その性格たるや、天然なフリして恋愛面ではけっこう押してくる場面が目に付きます。裕時氏の描く女性ヒロインって、ラノベでも、そこはかとなく押せ押せ感を感じていたのですが、今回は、その面が強く表れているように感じます。
ともあれ、恋のさやあては、ずっと続いていくでしょう。そして、それとは別に、この作品を読み続けなくてはならない理由があります。それは、やたらと発育のよいヒロインたちです。中盤で、キャロがクラスメイトたちとブラジャーの話になります。ここで着替えシーンとか描かれるけど、なんだ、このロリ巨乳満載の学校は! こんな小学校が実在したら、先生たちも不審者対策が大変だろうなあ……。
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このように、読みどころをふんだんに仕込んだ本作。「オトナのためのドラえもん」という評価がピッタリでしょうね。
(文=大居候)
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