■自分の「怒り」を仕分けしてみる
ある人たちに普段、頭に来ていることをいくつか挙げてもらいます。それを、まず、自分に当てはめてみて、「怒る」「怒らない」を仕分けしてもらいます。そして、今度は怒りを味方につけるやり方の判断として、「怒っていいときの条件」を提示します。それをもとにもう一度、仕分けをしてもらうというワーク、これが「怒りのケーススタディ」です。このワークを行うことによって、本当は怒るべきではなかったというケースがグンと増えます。いかにつまらないことで腹を立てているかを実感できるのです。
では、やってみましょう。たとえば、こういうケースがあるとします。
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- 自分の手柄を、ずる賢い同僚に取られた
- 発注元の納品期日の伝達ミスにも関わらず、期日が守られていないとクレームを受けた
- 同僚が全く仕事をしない。いつも尻拭いをさせられる
- 発注先に何度も確認したにも関わらず、納品期日に間に合わなかった
- 飲食店の接客態度がとてもひどい。クレームを入れたら逆ギレされた
- 何が起きてもすべて他人のせい。自分は何も悪くないという態度の上司・同僚・部下
この6つのどれもこれも頭にくることですよね。一応、仕分けしてみてください。そして、次に以下の「怒っていいときの条件」を照らし合わせ、再び仕分けしてください。
「相手に過失があり、その過失によって自分に不利益が生じたとき」かつ、
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「その過失が予想外だったとき」
重要なのは「かつ」です。1つだけではなく、2つが重なったら「怒っていい」とします。では、検証してみましょう。
- ずる賢いとわかっていたのですから予想通りです。怒るに値しません。そういう同僚です。
- 予想外です。向こうの伝達ミスで怒られたのではたまりません。怒っていいケースです。
- 予想通りです。そういう同僚です。
- 予想通りです。何度も確認している時点で危ない可能性があるとわかっていなければいけません。
- 予想外です。怒って当然です。
- 予想通りです。そういう上司・同僚・部下なのです。
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いかがでしたか? 6つのうち、怒っていいケースは2つに減りました。怒るべきではないというケースで怒っていることが多いと実感できたと思います。人間関係をスムーズにするためにも、ぜひとも参考にして、生活に役立ててみてください。