ラーメン二郎・仙台店がアップしたツイッターが物議を醸している。いったい、どのへんが争点となっているのか、とりあえずは全文を掲載してみよう。
【暗い話題】大は多いので初めての方は小でと再三お願いしたのにいいから大全部マシ。金払えば何してもいいと言う勘違いした態度。半分以上残した後笑いながら食えるわけねーよ。とクソ野郎三連コンボのお客様がいらしたので帰り際に人生初の「2度と来ないでくださいね〜♡」が自然と口から出て驚く
ラーメン二郎といえば、麺と野菜がたっぷり入った“てんこ盛り”を売りとしているお店で、最近はその圧巻な外観を写メすることを目的に来店する客も多いという。……となれば「当面の目的を達成し、半分以上残して帰る客」も“名物化”が進めば進むほど出てくるのも無理はないし、同時に「せっかく作ったラーメンを、アドバイスを無視して半分以上残した客に対し、つい物申したくなるスタッフ」の気持ちも理解できなくはない。
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ちなみに、気になるアレを大調査するニュースサイト『しらべぇ』によると、ラーメン二郎側を擁護する意見は、
・客が店を選ぶように、店も客を選ぶ権利がある
・お金を払ったらなにをしてもいいみたいな態度はよくないよね
・注意して聞かないやつは客じゃない
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……などで、反する「店としてのあり方」を批判する意見は、
・客はさておき、それをわざわざネットでつぶやくことになんの意味があるのか
・代金を払ってるんだから残すのも自由だろ
・残すことも許されないとか二郎ってそういう店なの?
……などの論調なのだそう。では、法律的にはどうなのか? 『弁護士ドットコム』によると、
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「ラーメンを注文するというのは、難しい言葉で説明すると、『飲食物供給契約』といいます。客が注文するという『申し込み』をおこなって、店側が『承諾する』ことで、成立します。
したがたって(※←おそらく「したがって」の誤字)」、店側が、客の注文に対して、承諾するかどうか自由ですので、法律的には注文を拒否することができます」(西口竜司弁護士)
……ってことらしい。さて、ここまでを読んだ賢明なるcitrus読者の皆さまは、はたしてどのようなジャッジをお下しになったことだろう? 私個人のジャッジは「擁護が半分、批判が半分」といった感じである。
まず、「食べ物を残すのは料理してくれた人に……はモチロン、もやしやらキャベツやらチャーシューやら麺の成分である小麦粉やらをつくってくれた農畜産関係の人たち&屠殺された豚たちに失礼」、さらには「世界ではまだまだ飢餓に苦しむ人たちがいっぱいいるのに…」といったシンプルかつレトロな理由で、(アドバイスがあったにもかかわらず)「お金払ってるんだから、なにやっても自由でしょ」と開き直り、写メだけ撮ってハイさよなら……みたいな態度を取る客は、ヒトとして許せない(私はビュッフェでも、いくら後悔するほど皿にフードを盛りすぎたとしても、一度だって食べ残したことはない)。
だが、これは「批難」側の意見にもすでにあったんだけれど、いわば「ありがちな店内での揉め事の顛末」を、いちいち吊し上げのごとく一方的に公へと発信する店側の姿勢はいかがなものか……とも思う。もしかすると、「小にしたほうがいいですよ」という忠告のニュアンスに上から目線的な険が含まれており、そのため客側が逆ギレして「(笑いながら)食えるわけねーよ」と捨てゼリフを吐き、去っていったのかもしれない。つまり、この件に関しては客側だけじゃなく、スタッフの接客にも問題があった可能性も捨てきれないのだ。
あと、「クソ野郎三連コンボ」の意味がよくわからない。常連サンにとっては“知ってて当たり前”なジロリアン・スラングなんだろうけど、私はこういう“二郎素人”を寄せ付けないラーメン二郎独特の選民的な空気と、句読点を極端に端折りすぎたツイッターの文面がどうしても馴染めない。だから、なにがなんでもてんこ盛りラーメンを食べたくなったときは……「ま、いっか」と、野郎ラーメンで我慢してしまう。