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月間10億人にリーチ? Facebook Audience Network活用のメリットとは

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2017年03月21日 13:04  MarkeZine

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MarkeZine

写真左:C Channel株式会社 マーケティング 鈴木 精介氏 右:Facebook Client Partner , Audience Network APAC Japan 鈴木 哲郎氏
左:C Channel株式会社 マーケティング 鈴木 精介氏 右:Facebook Client Partner , Audience Network APAC Japan 鈴木 哲郎氏
 Facebookのターゲティング機能を使って、FacebookおよびInstagramプラットフォームの枠を超えて提携する外部の媒体に広告を配信する「Facebook Audience Network」。国内では月間2100万人に、グローバルでは10億人にリーチが可能だという。数字のインパクトは大きいが、実際に利用するメリットはあるのか? Facebookおよび媒体社・広告主の両面で同サービスを利用するC Channelに詳しい話を聞いた。


■月間10億人にリーチ可能?


 Facebook Audience Network(以下、オーディエンスネットワーク)をご存知だろうか? 簡単にいえばFacebookのターゲティング機能を使って、FacebookおよびInstagramプラットフォームの枠を超えて提携する外部の媒体にも広告を配信できる仕組みのことだ。


 FacebookやInstagram内の広告出稿可能枠のほかに、外部のWebサイトやモバイルアプリ、モバイルサイト、動画メディアにも広告展開できるので、より多くのユーザーに様々なチャネルでリーチが可能となる。2017年1月には、オーディエンスネットワークを活用することで、全世界で月間10億人にリーチできることが発表された。また、日本国内においては2100万人にリーチ可能だという(2016年12月時点)。


 今回は実状に迫るためにFacebookおよび、媒体社と広告主の立場でオーディエンスネットワーク利用するC Channelのキーパーソンにインタビューを行った。



左:C Channel マーケティング 鈴木 精介氏

右:Facebook Client Partner , Audience Network APAC Japan 鈴木 哲郎氏

ちなみに、二人が手に持っているのはオーディエンスネットワークのアイコンだそうです!


■媒体社・広告主、それぞれのメリットとは


 媒体社と広告主、各立場においてオーディエンスネットワークを利用するメリットは何か。Facebook鈴木氏は次のように語る。


 「媒体社の立場からオーディエンスネットワークの活用を考えると、モバイル広告の収益性の最大化をサポートできる点が、大きなメリットです。また、Facebookの人ベースのターゲティングをオーディエンスネットワークでも利用可能な為、ユーザーにマッチした広告を媒体社のコンテンツの中でも配信することができます。


 広告主の立場では、国内のほか全世界に向けて、Facebookプラットフォームにとどまらない多くのリーチとパフォーマンスを得られる点が大きいでしょう。2016年5月からは動画広告への配信が始まり、さらに出稿できる選択肢の幅が広がっています」(Facebook 鈴木氏)


 広告主にとっては、「全世界」「10億人」というインパクトは魅力的だが、裏腹にどのような媒体に配信されるのか? かえって想像がつかず、心配にもなる。その点について、Facebook鈴木氏は次のような見解を示す。


 「前提として、Facebookは配信先に対して非常に厳格な審査基準を設けています。たとえば、誤クリックを誘発するサイトや偽情報サイトなどは配信対象になりません。安心した状態で国内外への広告配信をしていただけます。配信除外先の設定も可能です。カテゴリ一覧から特定のカテゴリを指定したり、アプリダウンロード元や回避したいサイトのドメインやURLを登録することで配信除外先の指定ができます」(Facebook 鈴木氏)


■どんな媒体社、広告主が利用している?


 出稿を検討する広告主が気になるのが、媒体社(配信先)だろう。ラインアップは、世界各国より多岐に亘る。米ニューヨークタイムズや米ハフィントンポスト、英デイリーミラーのようなニュースメディアのほか、Shazam(シャザム)やAPUS(アプース)のようなモバイルのユーティリティ系アプリ、SEGA(セガ)、Zynga(ジンガ)、Wooga(ウーガ)といったゲームデベロッパーなど、名だたる企業が媒体社として名を連ねる。


 国内に目を向けると、残念ながら参画媒体社数は非公開だが、グノシーなどのニュース提供サービスや、ジョルダン乗換案内などのモバイルアプリ、dメニューなどが媒体社として参画している。直近では、2016年12月に女性向けの動画メディア「C CHANNEL」が2016年12月から媒体社として参画するなど、着実にその数を増やしているという。


 では、どのような広告主が利用しているのか? 代表例には、ユニバーサルミュージックが挙げられる。2016年5月から始めた動画広告へのサポートタイミングと同時にオーディエンスネットワークでの動画広告を配信し、ブランド認知度が10%向上したという。


 「広告主は獲得目的の出稿のほかに、ブランド訴求の利用も目立っています。ブランドリーチを目的に活用したユニバーサルミュージックさんが好例です。オーディエンスネットワークの強みは、通常のFacebook広告の手順と変わらず、効率的に運用できる点。Facebook広告と同様、エリア指定もできるので、日本国内に設定すれば媒体社の中でも日本のユーザーのみにリーチが可能です」(Facebook 鈴木氏)


■媒体社C Channelが語る手応えとは?


 C Channelは、2016年春から広告主(出稿側)としてオーディエンスネットワークを利用。広告主としての効果を実感しながら、同年12月より媒体社としても利用を開始した。実状は、それぞれで高い収益性をもたらしているとのことだ。


 広告主と媒体社、両者の立場で利用するC Channelはオーディエンスネットワークをどのように捉えているのか。前提としてC ChannelとFacebookとの相性の良さがあるという。


 「サブアカウントも含めると、FacebookのC CHANNEL関連のアカウントに約700万人のユーザーが集まります。C CHANNELはソーシャルログインを採用していますが、最も多いのがFacebookログインという点からも、C CHANNELユーザーとの親和性が強いことがわかっていた。オーディエンスネットワークによるマネタイズは、理に適った状況でした」(C Channel 鈴木 精介氏)


 さらにC Channel鈴木氏が強調したのが、媒体社として参加した昨年12月以来、目にしてきたeCPMの高さだ。1000インプレッションに対して収益額がどれだけあがったかの収益性を示すeffective CPMは、ピーク時で35USドルを記録したという。


 「C CHANNELへのトラフィックをどうマネタイズできるかは常々の課題です。私たちは、他の動画ネットワークでも全般的にeCPMが高めに出ていますが、その基準よりさらにeCPMが2〜3倍高い。今はeCPMに寄せるか、フィルレート重視かをその都度調整しながら運用中です。平均で記録する20USドルにしても、国内の有力動画ネットワークで通常400円から500円くらいだと結構いい数値で、高くて1,000円〜1,500円くらいという状況なので、違いは歴然です」(C Channel鈴木氏)


■広告主としては集客・出稿の効率を評価


 では広告主という立場だと、C Channelはどう考えているだろうか?Facebookの公式リリースによると、通常のFacebookとInstagramに加えて、オーディエンスネットワークを介した広告配信のほうが、リーチが約16%向上するという結果を公表している。


 「広告主の立場からも、Facebookの効率性の良さは実感しています。FacebookとC CHANNELとの親和性の高さを背景に、Facebook広告だけでもCPCは安価に出ていましたが、オーディエンスネットワークだとさらに半分から3分の1程度安価に運用できます。アプリのインストールを示す指標のCPIも、似たような効果の高い結果が出ています。出稿を通じた集客面でも有効に利用できています」(C Channel鈴木氏)


 他の動画アドネットワークへの出稿と異なり、そもそもCVRやCTRが高く出ている、とC Channel鈴木氏は補足する。Facebookのユーザーデータに基づいて外部のネットワークに配信(出稿)されるため、よりユーザーが求めている広告が出やすい分、自ずとコンバージョン率やクリック率が高くなるわけだ。オーディエンスネットワーク経由のC CHANNELユーザーの継続率も、通常の新規ユーザーの継続率より高いとのこと。


 現時点では、総じて主だった指標で効果が出ているため、C Channelではオーディエンスネットワークの出稿割合を高める検討も始めている。


■大きな効果を担保する、ネイティブ広告対応の実現


 さらに媒体社、広告主それぞれの立場が効果を実感できるのが、ネイティブ広告に対応する点だ。C Channelを例にするなら、既にFacebookにおいて高い精度で女性(C CHANNELターゲット層)へのターゲティングができていることに加えて、C CHANNELアプリのUIにあわせた、オーガニックの特集や記事、サムネイルの見せ方に準じた表示で、広告配信できる。



各媒体における表示イメージ(左からC Channel、shazam、cuttherope)


 「ユーザーの利用体験を損ねず、より自然な見え方で広告配信できます。もちろん、C Channelだけでなく、パートナーの媒体社さんすべてで可能です。各媒体社さんのUIにあわせてフルカスタマイズし、各媒体の意向にあわせて表示できます」(Facebook 鈴木氏)


 媒体社側は、広告を挿入しても媒体の世界観が損なわれず、ユーザー体験を損なうこともない。UIになじんで表示できる恩恵は大きい。広告主側も、媒体になじんだネイティブ広告のほうがより効果が見込める。



各立場におけるオーディエンスネットワーク利用のメリット


 こうした広告メニュー提供の先に、Facebookが見据えているものは何か? それは、プレイスメントオプティマイゼーション(配信面の最適化)だ。


 「私たちFacebookが目指すのは、広告メニューの使い分けを意識させないことです。今Facebookの広告配信システムでは、FacebookのニュースフィードやInstagramのフィード、オーディエンスネットワークなどに対して、都度、最も効果が出やすい面を自動で割り出して、配信しています。これによって、媒体社と広告主、エンドユーザーの各者が効果や恩恵を感じられるはずです」(Facebook 鈴木氏)


■2017年、インストリーム動画広告も開始


 今後の展望についてFacebook鈴木氏に尋ねると、2点あるという。


 1点目は、媒体社の新規開拓の加速化だ。2016年10月、日本市場向けにオーディエンスネットワークの専任チームができ、急ピッチで配信面の最大化の注力を図っている。今後、世界で400万社の広告主と月間10億人というユーザーを抱える点を訴求しながら、賛同する媒体社の数を増やしていく。


 もう1点が、2017年2月より媒体社向けに新たにインストリーム動画広告を開始したことだ。テストを経て正式提供が始まったもので、媒体社は自社のウェブサイトやアプリで、インストリーム動画広告による収益をあげることが可能となった。だが、ユーザーが見たいと思って再生した動画の前後や、再生途中に動画広告を流すことはユーザー体験の損失につながるのではないだろうか?


 「そこでこそ活きるのが、Facebookの高いターゲティング機能です。ユーザーそのものに親和性の高い動画広告が流れるので、むしろ“自分の知らない情報に接触している”と感じてもらえやすい。さらにそう感じてもらえる雰囲気づくりが直近の使命です」(Facebook 鈴木氏)


 一方のC Channelは、媒体方針としていわゆる広告っぽい広告を掲載する考えを持たない。だからこそ、ネイティブ広告をサポートするオーディエンスネットワークの利用は、媒体社の観点から目的が一致する仕組みだ。


 「マネタイズでは、他のアドネットワークよりeCPMが高いので、もっと強化したいです。出稿面では、出稿の比率を上げるとともに、C CHANNELがアジアを中心にグローバル展開する中で、現状は海外に向けてオーディエンスネットワークを使用していませんが、新たな導線づくりの選択肢になれば、とも考えています」(C Channel鈴木氏)

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