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赤ちゃんが産まれたら、夫と仲良く子育てするものだと思っていたのに、現実は気が利かない夫にイライラさせられっぱなし……。
夫婦仲に思いもよらなかった亀裂が入り、産後に夫婦の危機を迎えることは、大なり小なり、すべての夫婦に起こるといっても過言ではありません。
NHKの情報番組あさイチが2012年に“産後クライシス”という名前を付けて報道し、産後の夫婦関係の危機が一般に知られるようになりました。
今回は、心理学博士であり2,000人以上の親子への指導経験をもつ筆者が、“産後クライシス”についてお話していきます。
平成23年度全国母子世帯等調査結果報告によると、母子家庭になった時の末の子どもの年齢は、
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1位 0〜2歳(34.2%)
2位 3〜5歳(20.4%)
3位 6〜8歳(11.8%)
と、末の子が0〜2歳の時が一番危機的状況であることが確かめられています。
産後クライシスの原因は
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1.産後のホルモンバランスの変化により、母親がイライラしやすい状態にいること
2.産前からの生活の激変によるストレス
など複合的なものだと考えられます。
産後クライシスという言葉を作ったNHKの情報番組では0〜2歳の時期を産後クライシスといっていますが、実際のママ達に話を聞くと妊娠中から子どもが小学校にあがる時期まで“なんだか夫にイライラする”時期が続いています。
私自身も、子どもが小さいときには毎日イライラしっぱなしでした。特に第1子の子育ては生活の変化や自分の時間が持てないストレスからか、毎日のようにイライラしていました。
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その不安定な気持ちが和らいだのは子どもが小学生になってからでした。
私にとって、決まった時間の園への送り迎えは地味にストレスだったのか、子どもが自分で行って帰ってくる小学校に入ると驚くほど気持ちがラクになり、子どもから「ママ、最近怒らなくなったね」という手紙をもらうほどでした。
それまで、どれだけ怒ってたんだろう。と、反省して、子どもと夫への感謝にあふれました。
…が、なんとその1年後、予想外に第2子を妊娠。すると、元のイライラママにあっという間に戻ってしまいました。
妊娠によるホルモンバランスの変化が原因でしょうが、自分の意思ではなんともできない、妊娠という生物としてのメカニズムに基づいた感情の変化に、驚きとあきらめを感じたことを覚えています。
子どもが0〜2歳の時、いえ、妊娠期から小学校に上がるまでは、ママはイライラしやすくて仕方ないと前向きにあきらめることを覚えるのも一つの方法だと筆者は思います。
人に頼って、休養を取りながら、無理せず子育てをしていきましょう。
【引用・画像】
※ 雇用均等・児童家庭局 家庭福祉課(2012)母子家庭等自立支援室平成23年度全国母子世帯等調査結果報告 – 厚生労働省
※ OndroM – Shutterstock
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【書籍】
※ 内田明香・坪井健人(2013) 『産後クライシス』(ポプラ社)
※ 『出産・育児ママのトリセツ』(楽天)
※ 『出産・育児ママのトリセツ』(Amazon)
【著者略歴】
※ 山本ユキコ・・・心理学博士。「子育ては会社でシェアする」をキャッチフレーズに「企業の社員の子育ても、企業の仕事の一部」と、職員の子育てのチームを組織する活動を推進している、子育てフィロソフィ代表。2,000人以上の親子を指導。2児の母親。著書「出産・育児ママのトリセツ『子どもができて妻が別人になりました』というあなたへ」、「赤ちゃんがぐっすり寝てくれる奇跡の7日間プログラム」
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