現代日本人の弱点は“敏捷性の低さ”にあり?−花王が研究結果を発表

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2017年03月24日 18:02  QLife(キューライフ)

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「とっさの一歩を出せる敏捷性を備えることが大切」

 花王株式会社は、都内で身体の動きに関する研究説明会を開催。同社生物科学研究所室長の太田宣康氏が、宇都宮市在住の20〜80歳代の健常男女127人を対象に行った、現代日本人の体力横断研究の結果を公表しました。研究では、筋量や膝伸展力、反復横跳び回数などを測定。その結果、年齢が上がるにつれ、反復横跳びの回数が低下。すなわち、“敏捷性の低下”が顕著にあらわれ、神経から筋肉への指令の伝わりをケアする重要性が示唆されました。そんな伝わりの改善には、希少成分“乳脂肪球皮膜(MFGM)”が有効であると同社の研究で発見。さらに太田氏は「神経から筋肉への伝わりを改善して、思ったとおりの身体の動き、転びそうになった時など、とっさの一歩を出せる敏捷性を備えることが大切です」と語りました。

 また、説明会では“動き年齢”が“見える化”できるテストを紹介。

  • イスに浅めに腰かけ、背筋を伸ばし、膝の角度は90度に。
  • 両手で座面の横をつかみ、上体を固定。
  • 30センチ幅で両足を素早く開閉する。
  • 20秒間行い、足を動かした回数を数える。

 というもので、25回以下なら動き年齢は90代、26〜27回では同80代、28〜30回では同70代、31〜34回では同60代、35〜37回では同50代、38〜39回では同40代、40〜41回では同30代、42回以上では同20代とされています。(監修:京都学園大学 木村みさか教授)

歩き方の特徴から、歩行年齢と将来の自立度がわかる!?

 続いて、同社パーソナルヘルスケア研究所プロジェクトリーダーの仁木佳文氏が歩行解析研究について紹介。歩行の特徴とココロとカラダの関係について、2万人以上の測定データを、独自の歩行測定システムで解析。歩き方の特徴から、「何歳くらいの歩き方をしているか」、今のままの歩き方を続けると、将来招きやすい「ひざ痛、腰痛、転倒、尿もれ、筋力低下」といった生活機能リスクがわかるといいます。

 そして、都内の自治体で65歳以上の高齢者約120人を対象に実施した健康事業として、歩行測定などの活用例を紹介。専門医による健康セミナー後、歩行の分析と生活アドバイスを行った結果、3か月後には1か月あたりの1日の歩数(量)が、6,690歩→7,487歩に増加、歩行速度(質)は、毎時3.69キロ→3.81キロに改善。それに伴い、歩行年齢も71歳(実年齢74歳)→67歳と若くなったとのこと。「日常の歩行速度は、健康状態と密接な関係があります」(仁木氏)

 いつまでも動ける身体づくりには、バランスのよい食事とともに、厚生労働省からは、今より10分多く身体を動かす「+10(プラス・テン)」が推奨されています。早めに動きの衰えに気づくことで、いつまでも動ける身体づくりにつなげたいですね。(QLife編集部)

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