「3回目の食事」前に必ずフラれる男性の特徴とは〜鉄は熱いうちに打て〜

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2017年03月24日 22:01  週刊女性PRIME

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36歳の公務員で、見た目も悪くない。そんな武史(仮名)は、1〜2回食事をするといつも断られてしまうのだった

 結婚相談所での“お見合い”に、「食事3回の法則」があるのを、ご存じだろうか。お見合いをして、その後“交際”の段階に入った後に、時間を空けずに3回の食事がトントントンとできると結婚へと結びつく可能性が高くなるという暗黙のルールだ。

 ところが大抵は1、2度食事をすると“交際終了”になってしまう。何年活動をしていても、3回目の壁を突破できず、ひたすらお見合いを繰り返している人もいる。

「3回目の食事」にたどり着けるかで決まる


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 なぜ3回目なのか。1時間から1時間半のお見合いの場合、相手から受ける印象や話した感触はわかるものの、人となりまではわからない。“この相手とはまったく合わない”となればお見合いの後“お断り”となるが、可もなく不可もなくだった場合は、「とりあえずもう1回会ってみよう」という気持ちになる。

 そこで、2回目の食事を希望する。それでもやはり微妙な印象だとすると、「3回目に会おう」という気持ちにはなれない。

 婚活アプリや合コンなどの出会いでも、3回目の食事にたどり着けるかどうかで、その後のお付き合いに進展するかが決まってくるように思う。さらに言うなら、その3回は平日の夜や週末を最大限活用して、期間を空けずに2週間くらいのうちに済ませるのが理想だ。


当記事は「東洋経済オンライン」(運営:東洋経済新報社)の提供記事です

 ところが、結婚相談所を利用している男性の中で、間隔を空けずに女性を食事に誘える人は少ない。「仕事が忙しいから」もしくは、「相手が忙しそうだから」と理由づけをするのだが、恋愛経験の少ない男性ほど女性を誘うという行為はハードルが高いのだ。「どのタイミングで誘ったらいいのか」「何と言って誘おうか」あれこれ考えているうちに、どんどん間隔が空いてしまう。

 ただ、食事を終えてから2、3週間後に、「また食事に行きませんか?」とメールを入れたところで、女性のテンションはすでに下がっている。その状態で食事に行ったとしても会話が盛り上がることはない。食事を終えて“交際終了”になることが、とても多い。

 “鉄は熱いうちに打て”ということわざがあるが、恋愛も結婚も出会ってお互いの印象が新鮮で気持ちがホットなうちにガンガン攻めていかないと、うまくいかないのだ。

「好条件」なのに、2度目の食事後にいつも振られる

 公務員の武史(仮名・36歳)も、なかなか3回目の食事の壁が越えられずにいるひとりだ。

 先日、彼と“交際”段階にあった女性の利用する相談室からメールが送られてきた。「お見合いをして、2度お食事をさせていただいたようですが、その後お誘いいただけず3週間が経ちました。吉井(仮名)から交際を終了させていただきたいと本日連絡がありました」。

ああ、またかと思い、夜、武史に電話をした。電話にしたのは、メールだと返信が遅いからだ。

「吉井さんの相談室から交際終了が来たけど」

「あ、そうですか」

「先週末、武史さんに『吉井さんとの交際はどう?』とメールしたときは、『順調です』と返してきたじゃない?」

「はい、また誘おうと思っていたんですけど、2回目の食事をした時に彼女が、『今すごく仕事が忙しい』と言っていたので、次の約束をいつ入れたらいいのか、タイミングを考えていたんです」

「メールは、ちゃんとしていたの?」

「ここ10日間くらいはしていません」

「10日間メールをしないで放置していたら、交際終了になるよ」

「あ、そういうものですか」

そこまで落胆した様子もなく、淡々と答えてきた。

 公務員は、言うまでもなく人気の職業だ。その中でも、武史は10人いたら少なくとも半分の女性は“お見合いしてみたい”と思うような好条件。大卒で、都内のマンションにひとり暮らし。身長は175センチメートルあり、趣味は筋トレとマラソン。体脂肪率は15%以下で、精悍な顔立ち。実際、お見合いの申し込みは途切れることなく来ていた。自分が申し込んでも、受諾される確率が高い。

 だからこそ、「これがダメでも、また次がある」という気持ちになってしまうのだろうか。おそらく積極的に動けば結婚できるのに、交際段階に入ると1、2度の食事で連絡を入れなくなるので、女性から「交際終了」の宣告を出されてしまうのだ。

 結婚相談所の利用者には、武史のようなタイプの男性が多くいる。見た目も悪くないし、年収もキチンとある。なかには高学歴や高年収の人もいる。身上書だけで判断すれば、女性たちから選ばれるタイプだ。彼らにも、もちろん“結婚をしたい”という気持ちはあるのだが、お見合いをして交際に入った後に積極的に動こうとしない。

 武史とは、入会面談に来た時にこんな会話を交わした。

「これまでどんな恋愛をしてきたか、聞いてもいい?」

「ええ。中・高・大と女性と付き合ったことがなくて、初めて付き合ったのは25歳のときでした」

「女の子に興味がなかったの?」

「いや、太っていたんですよ。90キロくらいあった。それがコンプレックスで、自分からは女の子に声をかけられませんでした。就職して鍛えて15キロやせたんです。やせたら、合コンとか行くと女の子から声をかけてもらえるようになって」

 25歳の時に初めて付き合った女性も、彼女から積極的にアプローチしてくれた。

「3つ年上の人でした。3対3の飲み会をして、幹事の女の子に、『○○ちゃんが電話番号を知りたがってるから、教えてあげて』って言われて。それで電話番号の交換をして、そこから付き合うようになったんです」

 彼女とは、初めて男女の関係にもなった。

「付き合い出してから、頑張りが続かない」

「そこから2年くらい付き合っていたんですけど、僕からはあまり連絡を入れないんで、『いつも放っておかれて寂しい』って言われて。で、彼女が30歳になる少し前に振られました」

 マメに連絡をくれない。結婚も言い出さない。30を目前にした女性が別れを選択するのは当然のことだろう。

「彼女と別れてからも、飲み会に行くとなんとなく付き合う女性はできるんですけど、数カ月で自然消滅したり、1年くらいすると振られたり、続かないんですよね」

「続かないのは、武史さんが積極的に連絡を入れないからでしょう?」

「まあ、そうなんですよね」

「わかっているのに、何で入れないの?」

「付き合いだしたときって、こっちも頑張るじゃないですか。そのがんばりが続かないというか。女性って付き合っていくと、どんどんこちらへの要求が高くなっていくから」

 そこに温度差を感じてしまうのだという。

「『どうして毎日電話くれないの』とかって。仕事で疲れて帰ってきているのに、毎晩電話できないですよ。あと、買い物に行ったりしても女性ってあれこれ迷って選ぶのに時間がかかる。だったら休みの日は、走ったり、筋トレしたりしているほうが、気が楽とか思っちゃうんですよね」

「いやいや、それじゃあ結婚できないよ」

「だからしないで、ここまできたんですよ」

 確かに! 確かにそうなのだが、この性格をなんとかしなければ、今後もずっと独身のままだ。

「武史さんは、なんで結婚したいの?」

「役所って結婚が早いんですよね。30前にはみんな結婚しちゃう。1人でいると“変わり者”みたいに思われるんで。実際、40代、50代で結婚していない人たちのことを女の人たちが、“あれじゃあ、結婚できないよね”って陰で言ってるのを聞くと、そういう仲間には入りたくないなって」

 学生時代の友達も、ほとんど所帯を持っているという。

「最近会うと奥さんや子どもの話をするヤツが多くて、家族ぐるみで付き合っている仲間もいるみたいだし。このまま1人でいるのは寂しいなって思うようになったんです」

 結婚相手を見つけるなら合コンや友達の紹介で出会うよりも、結婚相談所のほうが効率的だと考えた。結婚したい人が入るのが結婚相談所だし、お見合いは結婚を前提にした出会いだから。

「肉食女子」が増えても、結婚を決断するのは男だ

 しかし、“結婚相談所に入れば誰でも結婚できる”わけではない。お見合いは出会いのきっかけにすぎない。そこから交際に進展させ、結婚に結びつけていくのは本人の行動次第なのだ。

 どの仲人も、男性会員には口を酸っぱくしてこうアドバイスしている。「とにかく男性からマメに連絡を入れてね」「どんどんデートに誘いましょう」。ところがお見合いから交際に入っても、積極的に動かない男性があまりにも多い。

 自分からデートに誘ったり、告白をしたりしない男性が増え“草食男子”という言葉が生まれた。対して、恋愛に積極的な“肉食女子”が増えているといわれている。

 肉食女子が恋愛の手練手管を駆使してお目当ての男性をゲットしていくのは、頼もしいしすばらしいことだと思う、しかしこれが有効なのは、恋愛シーンでのことだ。ゲットした男性に「結婚してください」と言わせることができるのかというと、それはとても難しい。

 そんなことはない、と反論する人がいるかもしれないが、私は、“女から仕掛けてエッチをすることは簡単。でも結婚することは至難の技”だと思っている。なぜなら、結婚には“責任”が伴うからだ。“婚姻届”という1枚の紙にサインをすることで、互いの親兄弟、親戚がひも付き、恋愛とは違う相関図がそこに生まれる。

 男女平等の社会だとはいえ、結婚に伴う責任は男性のほうが女性よりもずっと重たい気がする。なぜなら男性には、“結婚、イコール、一家の大黒柱になる”という意識がどこかで働く。女性は、“結婚、イコール、家族をサポートする”という感覚だ。共働きをしていても、実際この感覚は変わらないのが現実。

 とどのつまり、結婚は男性が積極的に動き、決断しなければ決まらないのだ。

 私は、武史に言った。

「次にお見合いして女性と交際段階に入ったら、毎日メールを入れること。食事3回の壁を越えるの。とにかく3カ月はがんばって動こうね」

「はい」

「前にも言ったでしょう? お見合いは3カ月で決まる結婚なんだからね」

結婚相談所では、交際後3カ月で結婚するかを決める

 ここにも“3”の法則があり、仲人型の結婚相談所では、“お見合いして交際に入ったら、3カ月で結婚の意思表示をする”という取り決めがある。もちろん本人たちが、「もう少しお付き合いしていたい」というのであれば、それを尊重するのだが。

 “3カ月で、人生の伴侶を見極めていいのか”という声があるかもしれない。しかし離婚率を見てみると、恋愛結婚の離婚率が40%であるのに対して、お見合い結婚の離婚率は10%だ(全国仲人連合会2013年調べ)。

 その理由を考えるに、お見合い結婚はある程度年を重ねてからの結婚である場合が多いこと。また相手の年齢、年収、どんな仕事をしているかなどのおおまかな情報を身上書で知り“この人となら結婚生活ができる”と判断しての出会いなので、感情を優先する恋愛結婚よりも失敗が少ないこと、などが挙げられよう。ただ、相手の条件がわかっているからこそ、そこにこだわりすぎて前に進めないという欠点もある。そのためにも3カ月の「決断」が必要なのだ。

 武史を始め、結婚したいのに結婚がなかなか決められないでいる独身男性たちに言いたい。「結婚」とは、男性が動かなくては決まらない。そして、「結婚」とは「決断」なのである、と。

鎌田れい(かまた・れい)◎仲人・ライター。雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。鎌田絵里のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティで知り合った夫との結婚生活は18年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。

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