箱根のポーラ美術館でピカソとシャガール展

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2017年04月02日 00:04  オズモール

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オズモール

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革新的な画風の「破壊する画家」パブロ・ピカソと、鮮やかな色彩で「語る画家」マルク・シャガールは、対照的な作風ながら、どちらも20世紀を代表する芸術家。そんな二人の巨匠にスポットをあてた、世界初の企画展が箱根で開催中。開催に合わせた期間限定の特別メニューや関連イベントもあるから、ゴールデンウィークのアートな箱根旅行におすすめ。




◆「破壊する画家」ピカソと「語る画家」シャガール、それぞれの芸術性と生涯に迫る世界初の二人展



2002年の開館から15年となる箱根のポーラ美術館では、2017年3月18日(土)から9月24日(日)まで、ポーラ美術館開館15周年記念展「ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌」を開催。展覧会では絵画を中心に初期から晩年におよぶ約80点の作品を展示して、それぞれの芸術性に迫る。

パブロ・ピカソとマルク・シャガールは、ともに1880年代に生まれた同時代のアーティストだけど、力強い線描で激しくデフォルメする「破壊と創造の画家」ピカソと、光あふれる優しいタッチで「物語と色彩の画家」と呼ばれたシャガールはまさに異色の組み合わせ。この二人を同時に取り上げる展覧会は、世界でも初めての試みとか。





《平和》原画:マルク・シャガール、 タペストリー制作:イヴェット・コキール=プランス 2001年 ウール、個人蔵
d’apres la maquette definitive sur papier pour le Vitrail de l’ONU, NY, ≪ Paix, 1963 ≫
(C) JASPAR, 2017 except for tapestries made with Marc Chagall
(C) Tapestry by Marc Chagall made in collaboration with Yvette Cauquil-Prince / JASPAR,2017 G0859





とは言え、実は二人には共通点も多かったそう。同時代を生き抜き、ピカソ91歳、シャガール97歳と1世紀近い人生にわたって描き続けたことや、絵画のスタイルが変容し続けたこと、第一次・第二次世界大戦を経験し愛と平和へのメッセージを残したことなど。

写真の作品は、ニューヨークにある国連本部の記念講堂に置かれたステンドグラス《平和》に基づいて制作された、シャガール原画によるタペストリー。平和を望む人類や平和のために戦う人々の姿を描いたもので、シャガールの原画によるタペストリーでは最大(縦410×横620cm)のもの。

このほかにも、ピカソが故郷スペインの空爆による悲劇を描いた《ゲルニカ》など3点の巨大タペストリーや、フランスの個人コレクターが所蔵するシャガールの貴重な作品などが来日し、見ごたえのあるものとなっている。




◆二人の巨匠が愛した故郷の味と南フランスの味わいが一度にいただける特別メニューも



また、美術館内のレストラン「アレイ」では、展覧会の特別メニュー「太陽の食卓」(2810円)が登場。こちらは、戦後になってともに太陽の輝きに魅了されて南フランスに移り住んだ、スペインの巨匠ピカソとロシアの巨匠シャガールをイメージして作られたコース料理となっている。

オードブルはスペインのバルで親しまれているタパスを、1皿にまとめて提供。メインディッシュは南フランスのプロヴァンス地方にゆかりのある食材を使った「仔羊のロティ(ロースト肉)」で、デザートはロシアをイメージしたサワークリームのガトー(ケーキ)に赤い果実を合わせたもの。二人の巨匠が愛した南フランスと、それぞれの故郷の味がコラボで一度にいただける。

ミュージアムショップでは、ピカソの「海辺の母子像」をモチーフにしたパッケージの中にコロンビア、エチオピア、黒大豆の3種セットが入った、ノンカフェインコーヒー「ピカソのマザーズコーヒー」(594円)が、人気のおみやげだそう。





館内レストラン「アレイ」 特別メニュー「太陽の食卓」2810円



◆特別公演や人気のワークショップなど、ゴールデンウィーク期間中はイベントも充実



さらに、4月29日(土)から5月7日(日)までのゴールデンウィーク期間には、さまざまなイベントも充実。

4月29日(土)14時には、ポーラ美術館の木島俊介館長による講演会「ピカソとシャガールの生涯―20世紀最大の劇芸術」を開催。二人の巨匠の生涯をもっとよく知りたいという人はぜひ参加して。当日の入館券があれば参加は無料で、先着100名まで。

4月30日(日)14時からは、昨年好評だったという人気の講座、失敗しない香水作りワークショップ「香りの教室」(先着20名・参加費1500円)も。初心者でも失敗しない香水づくりを、ポーラ化成工業の研究員が講師となって伝授。調合した香水は、アトマイザーで持ち帰れるからオリジナルの記念品もゲットできる。

5月3日(水・祝)にはシャガールが好きだった東欧ユダヤ音楽の演奏会なども開催。上記はすべて、美術館地下1階の講堂で開催される。




失敗しない!香水作りワークショップ「香りの教室」4月30日(日)14:00〜15:30 先着20名・参加費1500円(アトマイザー付き)





「この期間は、幕末から昭和にかけて日本の化粧道具などをコレクションした企画展『よそおいの近代』も開催していますので、女性の方にはこちらもお楽しみいただけます」と、広報担当者さん。

世界的な巨匠の作品にふれて、特別メニューやイベントを堪能したら、緑豊かな箱根の森を散策するのも素敵。ゴールデンウィークは、アートでおしゃれな箱根を楽しんで。






TEL.0460-84-2111
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山 1285
アクセス:JR・小田急線「小田原駅」より「箱根登山バス(直通)で約1時間、小田急「箱根湯本駅」より「箱根登山バス(直通)で約40分、箱根登山鉄道「強羅駅」より施設めぐりバス「湿生花園」行で約13分 ほか

会期:2017年3月18日(土)〜9月24日(日)
開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:会期中は無休、ただし展示替のため、5月12日(金)は一部閉室。6月21日(水)は休室
入場料:大人1800円、シニア割引(65才以上)1600円、大学・高校生1300円、中学・小学生700円

■開館15周年記念講演会「ピカソとシャガールの生涯―20世紀最大の劇芸術」
開催日時:4月29日(土)14:00〜15:00(13:50開場)
講師:木島俊介(ポーラ美術館館長)
定員:先着100名
参加費:無料(要当日入館券)
■香水作りワークショップ「香りの教室」
開催日時:4月30日(日))14:00〜15:30
定員:先着20名
参加費:1500円(アトマイザー付き)
■「シャガールが描いた音楽〜トーク&コンサート」
開催日時:5月3日(水・祝)15:00〜16:00、17:00〜18:00(予定)
出演:オルケステル・ドレイデル
定員:70名
参加費:無料(要当日入館券)





NAOKO YOSHIDA (はちどり)




今年のゴールデンウィークは最大9日間、この長期休暇をどんな風に過ごしますか? 

読者アンケートからわかったのは、今年は休暇を賢く分割。帰ふらりと町を歩き、プチ旅を楽しみ、おうちでリラックスタイムも楽しむ、組み合わせ技で「気ままな休日」を過ごす人が多数。そこで編集部は、「町」と「旅」をテーマに総力取材。美術展、花やアウトドアのイベント、温泉、グルメなどGWをちょっと素敵にする体験をご提案!


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