加齢による女性不妊の原因解明へ

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2017年04月10日 21:02  妊活・卵活ニュース

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加齢と女性不妊 モントリオール大学病院研究センターは、老化した卵子内にて特異的欠損がある場合、細胞分裂時に染色体分離・分配エラーが生じ、加齢による女性不妊の要因となることを突き止めた。

研究チームは、最先端の顕微鏡検査技術により、初めて、年齢が高いマウスの卵子内に特異的欠損を発見できた。特異的欠損は細胞分裂を失敗させ、染色体分離・分配エラーを引き起こすという。研究論文は「Current Biology」にて発表された。

染色体数の異常が生じる要因 これまで、老化した卵子の細胞分裂では染色体が間違った数にて結合する為、染色体数の異常が生じると考えられていた。

一方、モントリオール大学のグレッグ・フィッツハリス(Greg FitzHarris)教授は、微小管の欠損が要因となり、染色体数の異常が生じると説明する。老化した卵子内にて、異常な細胞分裂、染色体分離・分配エラーを引き起こす微小管(細胞骨格の一種)の欠損を発見したと述べている。

マウスを用いた実験 微小管は円筒状の構造をもち、紡錘体(染色体の極への移動に関与する繊維性の構造)を組織化する。細胞分裂時、紡錘体は対称的に形成され、微小管は四方八方に伸びる。微小管には、細胞分裂時、染色体を正しく分離・分配する働きがあるという。

研究チームはマウスを用いた実験を行ったところ、老化した卵子の半数に異常な微小管運動を確認した。また、老化した卵子に若い卵子の細胞核を変えた場合にても、微小管運動の異常が報告された。

フィッツハリス教授は、老化した卵子における特異的欠損のメカニズムを解明することで、良質な卵子の作製が可能になると考える。今後、不妊治療として確立するには、更なる研究が必要であるという。

(画像はPixabayより)

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