知っていますか?子育てと介護の「ダブルケア」

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2017年04月12日 12:01  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

認知度は1割弱と低め


画像はリリースより

 子育てと親(または義理の親)の介護を同時に行う「ダブルケア」。大学教授らが創り出した造語ですが、晩婚化と出産年齢の高齢化により、直面する人が増えています。働き盛りの年代に子育てと介護が加わることで、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼすダブルケアの実態を探ります。

 ソニー生命保険株式会社は、ダブルケアの“生みの親”である横浜国立大学の相馬直子准教授、英国ブリストル大学の山下順子上級講師と共同で、大学生以下の子どもを持つ親2,100人に調査を実施。その結果、ダブルケアの認知度は12.6%、実際に経験した人は6.5%でした。しかし、数年先に直面すると答えた人を合わせると13.5%に増え、ダブルケア“予備軍”も多いことがわかります。

 働く人にとって問題となるのが、仕事との両立。ダブルケア経験者のうち、育児や介護を理由に仕事を辞めた人は3割近く、両立が難しいケースもあるようです。また、男性の24.6%に対して、女性は37.8%と開きがあり、女性の負担が大きいことがうかがえます。

職場に求めたいことは休暇の取りやすさ

 そこで、両立のために職場に求めたいことを尋ねたところ、半数以上の人が「子育て・介護のための休暇を取りやすくする」、「柔軟に出社時間を変えられるようにする」と、勤務時間に関することを挙げました。子どもの急な発熱や親の体調不良など、育児や介護には“突発的”な出来事がつきものなため、休暇制度の充実が望まれます。

 また、負担については、「精神的にしんどい」が最も多く59.4%。次いで、「体力的にしんどい」55.8%、「子どもの世話を十分にできない」51.4%、「親の世話を十分にできない」47.8%、「経済的負担」47.1%の順に続きます。特に、経済的負担をみると、毎月の平均負担額は8万円を超えており、家計に大きなしわ寄せがくると考えられます。

 ダブルケアは、決してひとごとではなく、誰もが直面するかもしれない問題。経験者からは、「親が元気なうちに介護について話し合う」、「子育て・介護に関する地域の支援制度を調べる」、「親族(両親や兄弟姉妹など)とダブルケアが起こった場合の負担・分担について話し合う」などのアドバイスが寄せられました。日ごろから、こうした“備え”をしておくことが大切なのかもしれません。(菊地 香織)

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  • 母親は脳幹脳梗塞で7年間寝たきりでじわじわ衰えていく中で、普通だと家で介護状態になってもおかしくなかった父が気力を振り絞って生活していたの僕ら夫婦が頑張れた。息子たちも頑張った。
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