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【またまた大人入門】自分は悪くないのに謝る3つのメリット

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2017年04月21日 15:00  citrus

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もしかしたら、というかほぼ確実に若いみなさんには通じないと思いますが、タイトルで最近よく使っている【また大人入門】とか【またまた大人入門】という言い方は、作曲家の故・團伊玖磨さんのエッセイ『パイプのけむり』シリーズを意識したものです。

 

同シリーズは、昭和42年から21世紀に入るまでのあいだに、全部で27冊の単行本が発売されました。「続」「続々」から、「さてさて」「明けても」「暮れても」「じわじわ」「どっこい」……そして最後の「さようなら」まで、今度はどんな強引なタイトルをつけてくれるかと、読者は固唾を飲んで待ち構えていたものです。あっ、でも、このパターンはそろそろやめます。もし固唾を飲む準備をしてもらっていたとしたらすいません。

 

本題に入りましょう。世の中には2種類の大人がいます。このタイトルを見た瞬間に「それってあるよね」と納得してくれる人と、「えっ、なんで自分は悪くないのに謝るの!?」と怪訝に思う人。とくに後者の人に読んでいただけたら幸いです。みなさんが考えているほど、謝るというのは怖いことでも損なことでもありません。

 

というわけで、3つのメリットをあげてみます。

 

・その1「不愉快な状況を快感に変えることができる」
・その2「相手を追い詰めて優位に立った気になれる」
・その3「周囲からの信頼や尊敬をお手軽に得られる」

 

それぞれ、具体的なシチュエーションをあげながらご説明しましょう。

 

まずは、その1「不愉快な状況を快感に変えることができる」。指定席券を買って特急列車に乗り込み、予約している席に行ったら別の人が座っていました。単なる間違いなのか誰か来たら移ろうと思っていたのかはわかりませんが、けっこう不愉快です。

 

もちろん、こっちは悪くありません。だからといって、ムッとした気配を露骨に出して「そこ、私の席なんですけど」とケンカ腰で指摘してしまうと、仮に相手が「あっ、すいません」と素直に謝りつつ立ち上がってくれたとしても、ムカムカした気持ちを引きずる羽目になるでしょう。しかも、ムッとした気配で接すると相手も無駄に身構え、舌打ちなど不愉快な態度を取ってきたりして、災難の被害が拡大する可能性が高まります。

 

しかし、穏やかな態度と口調で「すいません。席が違うようですが」と先に謝りつつ指摘すれば、相手も素直に謝りつつ立ち上がってくれる可能性が高まるし、こちらもムカムカした気持ちを引きずらずに済みます。さらに、立ち上がってくれたあとで、もう一度「申し訳ありません」と必要のない謝罪の言葉を投げかけておくことで、礼儀正しい自分への満足感を覚えることもできるでしょう。

 

 

続いては、その2「相手を追い詰めて優位に立った気になれる」。仕事を頼んだ相手が、納期を守らなかったり仕上がりがイマイチだったりしたとしましょう。いろいろ事情があったのかもしれませんが、ともかく非は相手にあります。「どうなってんだ!」と責めたり、「なんだよ、この出来は!」と罵倒したりするという選択肢もなくはありません。

 

しかし、責めたり罵倒したりしても、気持ちが晴れるわけではないし仕事が円滑に進むわけでもありません。いま大切なのは、すみやかになるべくいいものを仕上げてもらうこと。自分のためにも仕事のためにも、ついでに相手のためにも、ここは「お忙しいところ、ご無理なお願いをしてすいません」「勝手な希望で申し訳ありませんが、ここのところをもうちょっとこんなふうに」と謝りながら要求を示しましょう。

 

相手は自分が悪いと自覚してるので、謝られることで追い詰められて「うわー、ちゃんとやんなきゃ」という気持ちを抱くし、こっちはこっちであえて謝ってやることで優位に立った気になれます。もちろん、次のチャンスを与えるかどうかはまた別の話だし、こっちが下手に出ているのをいいことに頭に乗るようなヤツだったら、迷わず縁を切りましょう。

 

もうひとつは、その3「周囲からの信頼や尊敬をお手軽に得られる」。会社で後輩がこっちの言ったことをちゃんとやらなかったせいで、お得意様とトラブルになりました。上司の席の前に自分と後輩が呼ばれて、「どういうことだ」と問い詰められています。

 

ここは「申し訳ありません。私の指示の仕方が悪かったのが原因です」と謝るのが、いろんな大人の計算を働かせた上で選びたい賢明な対応。たとえ事実でも「こいつが指示通りにやらなかったんです」と説明して自分の責任を軽くしようとしたら、後輩に激しく幻滅されるのはもちろん、上司の評価も大きく下がるでしょう。上司だって実際に誰がミスしたかはわかった上で、あなたが先輩としてどういう態度を取るかを見ています。

 

しかし、悪くないのに率先して謝れば、後輩からは信頼や尊敬を得ることができるし、上司も一目置くでしょう。そのやり取りを見ていた同僚も「やるじゃないか」「まあ素敵」と思うはず。そもそも悪くないのに謝るときは、引け目も罪悪感もなく堂々とした気持ちでいられるのでストレスもありません。それでいて得られるものはたくさんあります。

 

このように謝るという行為は、災難から身を守ったり果敢に攻め込んだり自分の株を上げたりといった効果をもたらすことがあります。必要に応じて、多彩な謝罪を繰り出したいもの。あっ、もちろん謝罪でいちばん大切なのは「お詫びの気持ちを示す」という役割で、必要があるときにはきちんとすんなり繰り出せるのが大人の大前提です。「謝ること=負け」と思っているようでは、大人としてプライドや志が低すぎると言えるでしょう。

 

ちなみに私、僭越ながら「伊勢うどん大使」を務めさせていただいており、その魅力を折に触れてアピールしております。太くてやわらかい麺が特徴の伊勢うどんに対して、偏狭な「うどんはコシが命派」の人々が、知ったふうな顔で「こんなのはうどんじゃない」と攻撃してくることも少なくありません。そんなときは「いやあ、たいへん申し訳ありません。うどんは種類も好みもいろいろですからねえ」と、ふんわり謝ることにしています。自分の中では、上記のその1からその3まで全部の意味を込めつつ。

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