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視界ゼロで…斬新過ぎる「目隠しレストラン」を体験した!

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2017年05月03日 16:03  AERA dot.

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写真目隠しをして食したステーキの味は?
目隠しをして食したステーキの味は?
 目隠しをすると、聴覚や触覚、嗅覚、そして味覚といった他の感覚が敏感になる、 ような気がする。ならば、目隠しをした状態でおいしいものを食べたら、よりいっそうおいしく感じるのではないか。

 そんな疑問に答えてくれるレストランが人気を集めている。4月20日にオープンした商業施設GINZA SIXにある「旬熟成 GINZA GRILL」。100日間発酵熟成させた但馬牛のステーキを、目隠しした状態で食べさせるという一風変わったレストランだ。

 店側によると「問い合わせの電話をさばけないほどの反響」とのことだが、去る4月某日、開店前に行われた内覧イベントで記者が「目隠しステーキ」を体験していた。その一部始終を紹介する。

●完全な闇で食べる肉の味は?

 店内に足を踏み入れると、スタッフに目隠しをするかどうか尋ねられる。もちろん「イエス」と答え、案内された席で待つこと数分で、トレイに乗せられた目隠し用の手ぬぐいがさっそうと運ばれてきた。フォークやナイフが運ばれてくるのはよく目にするが、手ぬぐいだけがトレイに乗っているのはなかなか異様な光景だ。

 さらに未知の体験が続く。次にスタッフが運んできたのは……スマホだ。一体何に使うのか?

 スタッフによると、目隠しをした上でヘッドホンをし、肉を焼く音を聞きながらステーキを味わうのだという。スマホはその再生用なのだ。しかし、なぜ?

「当店ではこれを『リスニング・イーツ』と呼んでいます。実は肉を焼くときのような高い音を聞きながら食事をすると、甘みを強く感じるという研究結果があるのです。また、その食材に関連した音を聞きながら食事をすることで味わいが深まるともいわれています。例えばハムエッグを食べるときに肉を焼く音を聞くとハムがおいしく感じられ、ニワトリの鳴き声を聞くとタマゴがおいしく感じられるそうです」(スタッフ)

 ウソのような本当のような話だが、思わず納得してしまった。ならば牛の鳴き声でもおいしくなるのか疑問に思ったが、スタッフに尋ねると「かもしれません」と苦笑されてしまう。

 ともあれ、これで必要なものは揃った。目隠しをして、ヘッドホンを装着する。

 もはや視界は完全な闇。レストランという公共の場で目隠しをされているという状況に軽い背徳感を覚える。すると、目の前に何かが置かれた気配がし、焼けた肉の芳醇(ほうじゅん)な香りが鼻腔(びくう)を満たし始めた。ステーキが到着したのだ。

 スタッフがスマホを操作したのだろう、耳元から「じゅうううう」という肉を焼く音が聞こえ始める。そしてスタッフは記者の右手に細く、硬いものをつかませた。フォークのようだ。導かれるままに、その先端をゆっくりと口に運ぶ。いよいよステーキの実食である。

 口のなかに柔らかく、温かなものが入り込んできた。

 不思議な感覚だった。何度かそしゃくすると、とにかく柔らかいことに驚く。もしかして生肉なのでは? と不安になるほどだ。しかし、肉の熱と焦げ目のざらざらした食感が、それが錯覚であることを告げている。味付けは塩のみとシンプル。だからこそ肉の甘みが際立ち、目隠しとヘッドホンの効果なのか、そしゃくを進めるとうま味がどこまでも広がっていく。

 もうひとつ気づいたことがある。目も見えず耳も聞こえない状況では、食べるのがとてもゆっくりになる。周囲の状況がわからないため、慎重になるからだろう。記者の場合、肉一切れを食べるのに1分以上かかったが、だからこそ肉質を純粋に味わうことができた。

 続いて、目隠しとヘッドホンを外して食べるように促された。

 レアに焼かれ、脂で輝く赤色の肉を口に放り込む。驚いた。柔らかい食感に変わりはないが、目隠しのときとは明らかに味わいが違うのだ。肉の見た目で「こんな味だろう」と思い込んでいるからかもしれない。そしゃくする速度も前に比べ早くなる。時間にして30秒ほどで食べ終えた。同じ肉のはずなのに、味気ないように感じてしまう。

 視覚の有無で大きく変わる肉の味わい。まさに未知の体験だが、なぜこのようなコンセプトのレストランをつくろうとしたのか。同店のオーナーで株式会社フードイズム代表取締役の跡部美樹雄氏はこう話す。

「弊社は通常のステーキ店も経営しているのですが、ある時ステーキを目をつむって食べてみたら、さらにおいしく感じることができたんですね。これをお客さまに体験していただければ、食事がさらに楽しいものになると考えました」

"目隠しレストラン"というととっぴな印象を受けるが、提供されるステーキのクオリティーに妥協はない。「肉好き」を自認する人でも、きっと満足のいく食事ができるはずだ。

「旬熟成 GINZA GRILL」ではランチとディナーを提供しているが、「目隠しステーキ」を体験できるのはディナーのみ。コースは8000円からで、14000円のコースで「目隠しステーキ」を味わえる。ややお高いが、目隠しとヘッドホンがあれば家庭でも同様の体験はできるので、興味がある人は試してみるのもいいだろう。(取材・文/ライター・河嶌太郎)

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  • 浜ちゃんとGACKTさんが正月にやってるのを見たことがある�Ԥ��Ԥ��ʿ�������( ・∇・)
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