昨今結婚しない男女が増えています。なんと!男性の4人に1人は一生独身。女性の7人に1人は一生独身という数字が出ています。
私は婚活の現場にいますが、そこには本気で『結婚』したいと願っている男女が相談に訪れています。一方で、実は昨今『結婚』に対して前向きではない男女が増えているのです。なぜ、彼らはそうなったのかしら?
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■結婚を前向きに考えられなくなった理由とは?
様々な理由があるけど、一つは彼らの周りの既婚者が幸せそうじゃないカップルだらけ……。夫婦仲がよくない自分の両親を見てるうちに、『結婚』に希望が持てなくなった人も多くなってきたのよね〜。
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二つ目に、最近の若者たちの恋愛離れ。「異性と交際したことがない」という人も多いの。びっくり! となると、当然ながら『恋愛』をしないのだから『結婚』をしない人は多くなるはずよね。
この先さらに増え続ける未婚者たち。当然ながら、わが子が『結婚』しない親たちも増え続けているってわけ。
親世代は、昭和の結婚だったでしょ? 20代のうちにそれなりに出会いがあり、結婚して子供を育てて平凡で幸せな家庭を築いてきたじゃない? そんな親たちは、まさかわが子が30歳を過ぎても35歳を過ぎても『結婚』しない様子にこう思っちゃうわけ。
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「自分たち亡き後、この子は一人ぼっちで生きていけるのだろうか? まさか棺桶に入れていくわけにもいかないし……」。自分たち夫婦が生き抜くので精いっぱい、子供が将来生き抜いていくための財産も残せないしね……。
いまさら後悔しても仕方ないわよ。子供が小さいうちから、『人生観』『結婚観』を考えるように教育してこなかったことを今になって嘆いてみても遅いもの。
それでも、まだなんとか嫁にいける年齢ならあきらめず、知人を駆けずり回っては「うちの娘にどなたかいい人いませんか?」と言って、必死になる親も少なくないの。
■親に連れられて結婚相談所を訪れる人ってどうなの?
私は東京 青山で結婚相談所を経営しているけれど、そこには日々様々な未婚男女が相談に訪れてるわ。
娘さんを連れて、「先生この子をどなたか素敵な男性と結婚させてください。私の力では、もう無理なんです。この子は一生食べていけるような資格もないし、今の会社だっていつまでも働けるわけじゃない。私がこの子の年の頃には子供を2人産んで育ててましたよ。こうやってこの子のためにここへ足を運ぶことも、もう年齢的にできなくなりますから……」などと言って、涙ながらに訴える母親に遭遇することも。そんな母親の娘は何歳だと思う? そうそう、30歳半ばからよ〜。
こんな母親はまだありがたいほう。中には、「もううちの娘も36歳。この先、結婚は無理だろうから、もう結婚はあきらめて私たち夫婦と仲良く生きていけばいい。いまさら婚活などして傷ついてかわいそうなことになるより、将来私たちの介護をしてくれればいい」なんて言って、とっくのとうに娘の結婚はあきらめている親さえいるんだから。どっちの親がまともなのかしら? どっちともいえないわね。
結局は本人次第よ。まあいうならば、前者は親がかりで大人の顔をしたおコチャマ。後者は、優しい性格ならなおさら、年老いていく親をしり目に自分だけ結婚して離れていけないという思いが邪魔して飛び立てないヒナ。どちらにしても、親は自分の老いとともに子供が心配になっていくわけ。
■「昭和の結婚観」をわが子に強要する親たち
すべてとはいわないけど、昭和の時代に結婚した親たちが、バブル崩壊前の豊かな時代の結婚観をそのまま子供たちに強要しているのもひとの原因といえるかもしれないわね。
「結婚するなら、一流大学を卒業して銀行や商社にお勤めで、ついでに背も高いほうが素敵よね〜。それでね、家は郊外に3階の一戸建てで、車は1台、犬が1匹子供は2人がいいわね〜。あなたが育ったのと同じぐらいの生活水準じゃないとね」とか、「あなたの小学校の同級生の○○ちゃんは、去年△△銀行にお勤めのエリートさんと結婚したそうよ」。な〜んて、娘に面と向かって言っちゃってるし。
先日もこんなケースがあったわ。当相談所で活動している女性会員が、頑張って婚活をして『この人!』っていう男性にめぐり合えて親に紹介したら、母親が、彼が帰ったあとねちねちケチをつけまくって、
「あの年収じゃ贅沢できないわよ。たいした大学行ってないんじゃない?」
などと難癖つけまくり破談となっちゃったのよ〜。娘は娘で、親の言いなりになっちゃってるし。あなた何歳? なんでいつまでも親の顔色見てるの!? 自分の人生でしょ! 結婚して、親から巣立って自分たちに家族を作るという自覚を持ちなさい。そう思えないようなら、まず結婚はできないわね。だって大人の顔した子どもだもん。
バブルの崩壊、リーマンショックにより日本の経済も低迷して、収入が下がっている今、親世代の生活水準を築けるわけがないでしょ? だからこそ、結婚後は、共働き夫婦がおおくなってるの。こういう現実を親たちはわかっているのかしら?
わが子が結婚しないことを嘆くより、人生観を考えさせて『結婚』の楽しさ、幸せさを教えることが大事よ。 もちろん、私のような専門家のところに親子でお越しいただいてもよろしくってよ。