認可外保育園で「私立小3校に推薦制度アリ」がウケた!?　開園1カ月で来年度の定員がいっぱいに

　新たな保育園「衾の森こども園」がオープンして約1カ月、なんと30年度（来年度）が定員いっぱいになってしまいました！　「駒沢の森こども園」と違って、住宅街のど真ん中にあるわけではないので、緑が少ないし、狭いし、線路沿い……立地的な売りは“駅近”しかなく、気の流れはいいものの、どうなるのか心配でした。

　なので、「お母様が働きながら、お子様が小学校お受験をするのに最高の保育園です」という売りを前面に出し、見学アンケートの「お受験の有無」で有に〇をした人のみ、予定時間をオーバーしようが、私の考え、園の方針、受験に向かってなにをしているかなどを、しっかりお話をすることにしました。現在のところ、私立小3校に推薦制度があります。こんな保育園は確かにないですよね。推薦には、第1希望（単願）の推薦と併願の推薦があり、どちらの推薦基準も「入試までに最低3回は学校に行くこと」（学校見学＋入試説明会＋運動会など）です。

　単願の推薦なら、駒沢の森こども園・衾の森こども園だけで、お教室に行かなくても（私立小側から幼児教室扱いされているため）みっちり仕込めば合格できるのではないかなと思います。もちろん志望校の企画するプレ入試、オープンスクールなど、できるだけフル参加してもらって、学校側に熱心さをアピールです。

　いまの時期、どこの学校も業者向け学校説明会ラッシュなのですが、保護者向け学校説明会と大きく違うのは、実際に出題されたプリントが配られ、「今年も同じ内容の予定です」と教えていただけるし、その横に配点まで書いてあって、とにかく丁寧。しかもお菓子のお土産まで用意されている学校もあります。慶應幼稚舎や慶應横浜初等部などの超名門でない限り、確かに私立小と幼児教室は持ちつ持たれつの関係ですよね。関係が近い分、先生の愛校精神もしっかり伝わります。校長や教頭のあいさつで、「〇〇（学校名）一筋30年」みたいなことを最初に入れる先生も多い気がします。

　学校見学ラッシュが終わったら、年長さんで「指示製作」が苦手な子がいるので、ひとまず20日分の問題を作って、7月からペーパーの後に個別特訓をやっていく予定です。初の女子校第1希望（併願で女子校を受けて共学を選ぶ人はいます）なので、私も気合入ってます。駒沢の森こども園の受け入れは、31年度があと1名のみです。

　シッター派遣業「森のナーサリー」は、シッターの困ったちゃんがいて振り回されました。固定客が2名いて、月の半分は仕事が入っているシッターなのですが、何度か「ノロウイルスになった」「熱が出た」と言って数日休むことがありました。今回も「また病気が出たな」と呆れていたのですが、お客様に「担当の〇〇が体調不良で、お伺いができない状況でございます」と連絡したら、「またですか!!」という感じになり、本人にお客様が怒っている旨を連絡したら「本日で辞めます」とメールで連絡があり終了でした。

　その後も「担当のお子様の保育園の入館証を返してほしい」と連絡したのですが、送ってきてくれません。困って、給料日に「会社の営業時間中にお給料を取りにきてください。6月9日までに取りに来ない場合は、放棄したとみなします」と連絡しました。でも、返信はないです。辞めるなら辞めるで、ちゃんと話がしたかったのですが、無理そうな予感。そのシッターの穴を埋めるのが、いま大変です。お客様からは気に入られていたのですが、残念。

　20歳そこそこの子は理解できません。保育園でも20歳前後のアルバイトは、飛んだり、LINEで「今日で辞めさせてください」と言ってきたりする子もいました。LINE退職の子は、私がちょっと注意しただけなんですよ。打たれ弱すぎです。雇用契約書の「30日前までに」は通用しません。その後、若い子恐怖症になっています。

角川慶子（かどかわ・けいこ）

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では9歳の愛娘の子育てに奮闘中。