とどまるところを知らないドローンの進化で、意外なことにスポーツの楽しみが増してきてきるという。先日には世界で初めてドローンを使ったスカイダイビングが行なわれて見事成功を収めている。
■世界初の“ドローンスカイダイビング”が実現
先の5月12日、ラトビア・アマタ郊外で世界初の“ドローンスカイダイビング”が成し遂げられた。
ラトビアの商用ドローン製造会社「Aerones」の同名のドローンが高さ120mの電波塔の上にスタンバイしたスカイダイバーを大空に運んだ。ドローンと共に上空に舞い上がり、高度330mで手を離したダイバーが自由落下。数秒間のフリーフォール後にパラシュートが開き、無事に地上に着地したのである。
28機ものプロペラが搭載されたAeronesは、積載重量100kgを誇る大型の商用ドローンなのだが、今回の偉業は半年前から準備が行なわれていたということだ。何度もテスト飛行が行なわれて機体の改良も加えられ、今回使われた機体はなんと最大積載重量が200kgまで向上したという。実際に人間を運ぶテストもダウガヴァ川で重ねられたということである。
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見事に世界初の“離れ技”を成し遂げたスカイダイバーのイングス・オーグストカルンス氏は「ファンタスティックな体験だった」とダイビングを振り返っている。
「この新たなアクティビティの実現で、世界中のスカイダイバーが胸を躍らせています。我々はとてもエキサイティングな時代に生きていますよ!」(イングス・オーグストカルンス氏)
■“ドローンボーディング”や“ドローンサーフィング”も
ドローンの進化はスポーツの楽しみ方の可能性を大いに広げるものになっているのだが、Aerones社は昨年にドローンでスノーボードを楽しむ“ドローンボーディング”を提案している。
つまり、平地や上り坂でもドローンに引っ張ってもらいながらスノーボードが楽しめるのだ。16機のプロペラを持つタイプのAeronesでなんと4人のスノーボーダーを引っ張る実験も行なわれてその信頼性も折り紙つきだ。スキー場にあれば、まさにスキーリフトいらずとなる。
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そして米・ニューヨークの人気YouTuber、ケイシー・ナイスタット氏は昨年のクリスマスの時期にフィンランドのスキー場でサンタクロースのコスプレをして“ドローンボーディング”を行なった痛快な動画を撮影して投稿している。
クリスマスの時期らしくカラフルな電飾で飾られたドローンは、じゅうぶん過ぎるほどパワフルで、勢いあまってそのまま空中に引き上げられて中吊りになっているシーンも多々ある。
また、昨年にはドローンに引っ張られてサーフィンを楽しむ“ドローンサーフィング”の試みも行なわれており、ドローンを活用したスポーツが続々と登場している。ドローンが楽々と人間を運べるということになれば、スポーツ以外にも輸送や救助などさまざまな可能性が広がっていることはいうまでもない。今後どのような新たなドローン活用法が登場するのか引き続き目が離せない。
(文/仲田しんじ)
【参考】
・New Atlas
http://newatlas.com/skydiving-drone-video/49519/
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