無精子症や精子無力症の要因となる遺伝子突然変異が発見される

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2017年05月29日 01:22  妊活・卵活ニュース

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遺伝子突然変異の発見 中国科学院の生化学・細胞生物研究所は、「Cell」にて、無精子症の男性にPiwiタンパク質の突然変異を認めたと発表した。Piwiタンパク質の突然変異が精子産生不全を引き起こす要因であるという。

合わせて、研究チームは、マウスによる動物実験を通して、精子の活力を回復させる治療法を見つけた報告している。

無精子症や精子無力症のメカニズム これまで、精子量の減少、精子活力の減退はメカニズムが解明されず、無精子症や精子無力症の原因は不明であった。

Piwiタンパク質は、男性の生殖細胞に存在する。遺伝子組み換え技術にてD‐bixを組み込まれたマウスは、精子形成過程において精子産生不全が生じたことが確認された。

精子形成に必要なMiwiタンパク質がヒストンユビキチンリガーゼRNF8(タンパク質にユビキチン鎖を付加する酵素)と結合して細胞質となり、ヒストンユビキチン化を妨げる。

Miwiタンパク質の作用は制御され、精細胞の細胞質基質は形成不全となり、異常形態となるという。精子の異常形態により、精子量は極端に少なくなり、精子運動率は低下する。

(画像はPixabayより)

Cell:Ubiquitination-Deficient Mutations in Human Piwi Cause Male Infertility by Impairing Histone-to-Protamine Exchange during Spermiogenesis 

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