風邪やインフルの「予防」は不可能!? 勘違いしがちな「マスクをつけましょう」の意味

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2017年06月05日 14:00  citrus

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最近はマスクの種類も豊富になってきていますが、用途によって「家庭用」「産業用」「医療用」に分けられています。一般の方が普通に入手できるマスクは「家庭用」で、大きく分けると「ガーゼタイプ」と「不織布タイプ」に分類されています。不織布タイプの方が使い捨てることができ、フィルターの目が細かいので、花粉やウイルスをブロックする効果としては優れています。逆に、のどの保湿目的で使う場合は、ガーゼタイプの方が適度な湿度を保ちやすくなっています。

 

 

■マスクに「感染予防の効果」は期待できない?

 

多くの方が勘違いしがちですが、風邪やインフルエンザが流行っている時期にマスクをつけるのは、それらに「感染しないようにするため」ではなく、風邪にかかっている人がほかの人に「感染させないため」に使用するのです。よく病院などには「咳エチケット」として、“咳が出ている人はマスクをつけましょう”という掲示がしてありますが、マスクには感染を拡げないための効果があるからです。

 

では逆に、感染しないための効果はないのでしょうか? 一般家庭用のマスクを、皆さんが使っている使い方で使用した場合、感染予防の効果は気休め程度になってしまいます。マスクを完全に顔に密着させることができないため、隙間から感染源が入り込む可能性がありますし、つけたり外したりしながら同じマスクを何時間もずっと使い続けていると、マスクの内側にも感染源は付着するからです。マスクを一日中全く外さないという人はいませんし(水も食事もとれなくなってしまいます)、外すごとに新しいマスクに取り換えるという人もいないでしょう。その使い方では、感染源が自分の鼻や口に入り込むことを完全にシャットアウトすることはできません。

 

 

■上手に使えば「風邪予防」につながる

 

マスクの感染予防以外の効果としては、前述ののどの保湿効果が期待できます。例えば、鼻がつまっていて夜間口呼吸になってしまう人など、のどが乾燥することによって荒れやすくなるのを防ぐことはできます。そういう意味では、マスクを「風邪予防のため」に装着することにまったく意味がないわけではありません。

 

ただ、「風邪をひかないように」「インフルエンザにならないように」という気持ちで常にマスクをしていると、自分の脳には常に「風邪になった自分」「インフルエンザになった自分」をインプットすることになり、逆効果です。自分がなりたい状態をイメージしながらマスクを使用することをお勧めします。

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