「プレミアム目薬」ってなに? 眼科医がお答えします

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2017年06月05日 15:00  citrus

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薬局に行くと、ものすごくたくさん目薬が置いてあります。いったいどの目薬を買おうかと迷ってしまいますよね。最近、ビールなどプレミアム系の商品が増えるなか、目薬までにもプレミアムをうたった商品が出てきました。成分を見てみますと、特に目新しいものがあるわけではなくて、従来の目薬よりも多種類の有効成分が配合されているようです。

 

例えば、今までのものは2種類の有効成分配合だったのが、プレミアム目薬は4種類、といった具合。ただ多種類入れただけというと、とても簡単なように聞こえるかもしれませんが、有効性分を多数入れると、有効性分同士での相互作用による効果の減弱がないかとか、溶解しきれなくて沈殿が出ないかとか、そういういろんな事も検証しないといけませんし、メーカー側は大変な努力をしています。

 

実はこの流れはわれわれ眼科医が処方する「処方薬」の世界ではかなり前から起こっていて、緑内障の薬で顕著に進んでいます。患者さんには、今まで毎日2つをつけていたのが1つになったりしますし、たいへん好評です。一方で、眼科医にとっては、覚えるのが大変です。あれとあれがはいっているのがあれで、あれはえーっとなにが入ってるんだっけ、みたいな……(笑)

 

「効く成分なら全部いれといてくれ!」と思うのが薬を使う人の気持ちでしょうし、いろいろな目薬を別々に買うよりはトータルで安いし、点眼回数的にも楽と思いますから、興味のある方は使ってみられるのが良いのではないでしょうか。

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