お酒をあまり知らない初心者が「行きつけのBARを作る極意」

0

2017年06月05日 17:00  citrus

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

citrus

写真

先日、春原祐紀さんがパーソナリティを務めるbayfmの番組「it !!」(毎週月曜から木曜まで)から、とても難しいお題目を頂いた。そして、「まぁ、なんとかなるだろう」と番組で恥も外聞もなくベラベラとしゃべってしまった手前、もうこちらに「まとめてしまえ!」と書き記す決意をした。そのお題目とは表題の通り「行きつけのBARを作る極意」だ。しかも、「お酒をあまり知らない初心者が……」とまでリクエストがあり、もういったいなんてハードルの高いお題目を思い付くのだ……と狼狽したほど。

 

雑誌などの原稿依頼でもっとも頻度が高いのが「初心者がBARに足を運ぶ際の注意点」、「初心者向けのBAR」などの初心者をいかにBARへと導くかと言う題目。とにかく、居酒屋しか知らないビギナーをBARに導くのさえもひと苦労。そこを、ビギナーを一足飛びに「行きつけのBAR」を持つまでに仕上げようというのだから、冷や汗のひとつやふたつはかこうというもの。まぁ、よい。きっかけや動機はなんであれ、BARに足を運んでもらえれば、評論家冥利につきる(?)というものだ。そうそう。いつもこのハウトゥに目を通しては、持論をまくしたてる鬱陶しい読者は、ここから先は読まずとも結構。あくまでビギナー向けなのでね。

 

ここでのBARとは、オーセンティックなBAR、もしくはそれに準ずる店をターゲットにしている。まずはBAR選び。なにしろビギナー。本来であれば、BAR好きの先達に案内してもらうのが、もっともお勧め。しかし、それでは単にBARに行っただけ…になってしまうので、「行きつけ」を作るためにはポイントを絞ろう。

 

まずはお勧めのロケーション。順番は…

  1. 自宅の近所
  2. 職場からの帰路途中、乗り換え駅付近や、ひとつ手前の駅など
  3. 職場の近所

 

となる。自宅の近所なら電車も気にせず、のんびりできる。逆にのんびりし過ぎてしまうのを嫌うなら「2」。そして、上司などにばったり会っても困らないなら職場の近所で。遠いと足を運ぶのが億劫で、なかなか「行きつけ」に発展しないが、それが「まったく苦にならない」という方は、この限りではない。お好きな繁華街へどうぞ。

 

店の目星をつけるに、ネットの口コミ情報は、普段 BARに通わない人の感想なども多く玉石混交。洋酒メーカーのお店情報サイトやタウンガイド、もしくは近所の評判(例えば、気になったBARの隣の居酒屋さんなど)などを参考に扉を開こう。その他の点については、「ビギナーにとってのBAR選びのポイント」をご参考まで。

 

BARのリピーターになるにあたっては、まずは礼儀正しい客でなければならない。初訪問から、いきなり酔っ払って眠りこける、大声で周りのお客さんに話しかける(常連さんなどから話しかけられるのは良い兆候)、看板なのに帰らない……などの粗相を避けること。マスターが何かの「オタク」でない限り、オタク系の話題も避けたい。そうそう、バーテンダーを「バーテン」と呼ばないことも大事。

 

「行きつけ」の目安としては「3回足を運んだら」と考えてもよい。それほど間をおかずに2回訪れれば「お?また来たの」と思ってもらえ、3度目には「おお、いらっしゃい」になるだろう。あとは週に一度から月に一度の頻度で現れれば「行きつけ」には十分だ。この通った年月が重なれば「常連」となる。「いつものヤツね」と口にしたければ、やはり週に二度、そして一杯目には必ず同じドリンクをオーダーしなければたどり着かない。出張帰りに、マスターへのお土産持参でBARに入れば、もう立派な常連である。

 

「行きつけのBAR」があると、人生どんな得があるか……。はっきり言って「人生が豊かになる」。行きつけのBARの一軒も持たないなんて、大人の男として寂しい限りじゃないか……。おっと失礼。「大人の女性」としてもね。しっかりと通っていると実際、新しくリリースされたお酒を試飲させてくれたり、BAR主催の年末カウントダウン・パーティに呼ばれたり、オフの日にBAR主催のお花見に誘われたり……なんてケースも出てくる。もちろん、それはそれぞれのBARの性格によるのだけども、BARの楽しみがどれだけ深いかを知ることになるだろう。BARに足を運んだことのない読者は、ぜひそんな一軒を作ることを考えてみてもらいたい。

    前日のランキングへ

    ニュース設定