ネット版の日刊スポーツによると、TBSの吉田明世アナウンサー(29)が、「嫌いな女子アナ」ランキングのワースト20位以内にランクインしたことについて、その理由を自己分析した……らしい。
月曜パーソナリティーを務めるラジオ番組『たまむすび』の6月5日放送で、吉田アナは『週刊文春』による毎年恒例の「好きなアナウンサー・嫌いなアナウンサー」アンケートで「嫌いな女子アナ15位」にランクインしたことについて言及。その弁は以下のようなものであったという。
「2年くらい前は確か好きな方にも載せて頂いたんですけど、最近はもう嫌いな方しか載らなくなったった」(と明るく自虐)
「『サンデージャポン』とかでプライベートのことを話すことが多くて、ああいうので『でしゃばっている』(と思われたり)、あとインスタグラムも原因だと思う。インスタグラムって生活の中で良い瞬間しか残さないじゃないですか。あれだけ見ているとリア充アピールしているみたい」
「なんでしょうね……生きていて『あなたのこと嫌い』って言われることってあんまり無いじゃないですか。ましてや“嫌いランキング”に入るって人生であんまり経験しない。結構、アナウンサーの方って相当強いメンタルの持ち主だなって思われがちなんですけど、結構メンタル弱いんですよ、私」
「『会社員のくせに芸能人ぶって』って気にくわない部分もあるとは思うんですけど、私の職業ってなんだろうって考えた一週間でしたね」
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こう言われてみれば、たしかに局アナ……とくに女子アナってえのは不思議な職業だ。雇用形態としては一社のテレビ局に所属するサラリーマン。しかも福利厚生から社会保険まで、会社の手厚い庇護のもと、ボーナスもきっちりと出る“正社員”である。
なのに、扱いはれっきとした“タレント”で、あくまで一個人としてメディアに晒されながら、その人気を競わされ、挙げ句の果てには勝手に「好きだ嫌いだ」とランキング付けで品評されたり、ネットでは言われもない誹謗中傷を受けたり、街中を男と一緒に歩いていただけでパパラッチされたり……と、それでもギャラは固定給。
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「どうせもらえる給料は同じなんだから…」と、与えられた仕事を極力目立たないように淡々とこなす女子アナもいるだろう。目立たないから我々視聴者はその存在を知らない、気づかないだけ。ある意味、会社員としては一番正しくて賢い振る舞いなのかもしれない。
ただ、一方で「これだけの給料をもらっているんだから、やれることは全部やって頑張らなきゃ!」と、番組中にプライベートを切り売りしたり、SNSにリア充のさまを息つぐヒマもなく更新したり、限界まで自身を追い込んでしまう女子アナもいるだろう。持ち前の強い自己顕示欲にも火がついて……。「テレビに出られるOL」という“オイシイとこ取り”の職業を志望した女性が大なり小なり“女王様気質”の持ち主であるのは当然なわけだし……。
さて。そろそろ、吉田アナの自問自答「私の職業ってなんだろう?」に対する私なりの見解を述べてみよう。
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よく「女子アナはテレビ局の顔」などと言われる。つまり、視聴者を「テレビ局に訪れる客人」と捉えるなら、彼女らはいわば“受付嬢”みたいなものであり、また、我々男子たちのあいだでは「○○商事の受付嬢はレベル高いわ〜」だとか「××証券の受付嬢はイマイチだよね…」なんて噂話がひんぱんに交わされたりするが、よほどの常連来客でもないかぎり「○○商事の△△さんが可愛い」とまでピンポイント指名に到るケースはあまりない。
仮に吉田アナが本当に嫌われているのならば、さらに嫌われていることを本気で自身が憂いでいるなら、それは「TBSが嫌われている→会社員のくせに芸能人ぶらせているTBSの社風が悪い」くらいに諸悪の根元を“上”に丸投げしてかまわないのではないか。だって、アナタはTBSの“顔”でしかないんだもの。そして、そうやって責任の所在を曖昧にできることこそがサラリーマンにとって、なによりも得がたい役得なのだから。